6月5日のTBS「news23」 に、総括ディレクターの伊藤 が出演し、話題の持続化給付金の再委託についてコメントしました。
出演後の伊藤のfacebookでの投稿を以下、掲載します。
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【ニュース23出演】
昨日のTBS「ニュース23」に初めて生出演しました。
内容は、持続化給付金の交付をする一般社団法人「サービスデザイン推進協議会」の再委託の問題について。
登場していたのは5,6分でしたがエネルギーの消費量が半端なかったです。そして、意を尽くせなかったというのが正直なところ。ただ、とても貴重な経験をさせてもらいました。
予定されていた最後の質問の答えが一番伝えたかったことなのですがその質問がなくなってしまいました。それは、
「コロナ対応は前例がないので完璧にできることはあり得ない。しかし政府はうまくいっていると常に言いたがる。叩かれるのを恐れているから。政府も私たちも課題があることを認めながらともに改善策を考えるほうが生産的ではないか」
です。
全体を通してでもありますが、誰かに汲みするとか極端な物言いをするのではなく、冷静に、雰囲気に流されず事実や自分の経験に基づいた言葉にしたいと思いました。ですが、まだまだです。
終わった後の反響はものすごいです。まだまだテレビ(今だからテレビ?)だなと。物足りないという意見もありますし、ツイッターでは厳しく書かれていたりもしますが、「辛口にモノを批判すればいいと思っているような解説員と違って、伸君はニュートラルに課題と状況を話していて、聞きやすかった」という、意を汲んでくれた感想も多くうれしかったです。
もう一回挑戦したいと素直に思いました。
その他伝えたかったのは以下です。
・経産省の補助事業ではこのような構図になるものが他にもあるが、再委託ありきになることや階層が深くなることは、一般管理費が増大したりチェックができなくなるためシンプルな方が良い。
・実体のない一般社団法人を経由して再委託する構図は今回の特殊性ではない。同じ法人が同じ方式で受けていた事業(IT導入支援事業)があるし、それは政府が公開している情報(「行政事業レビューシート」)からわかる。再委託や外注自体が制度に違反しているわけではない。
・持続化給付金は最大の関心事でもあるからこそ、国民の納得感を醸成することは重要だと考える。今回は情報が小出しになっていて何が事実がつかみにくく、それが不信感につながっている。
・補正予算はスピードが大切なので事前に情報を出してチェックすることは現実的ではないが、事後にチェックできる仕組みが必要ではないか。東日本大震災の時の補正予算で補正が成立した後に個々の事業の目的や事業費の内訳などを記載した「チェックシート」を作成・公開したところ、それを基にNHKが、復興とは言えない事業が散見されることを報道し全国的に認知されるようになった。
今回、様々な関係者に話を聞きましたが、一つの情報の捉え方が180度違うことなかりで、事実は何かを探り出すのは難しいことだと実感しました。
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