【No.1110】★第42話を公開★ 脱線!どちて雑談「教えて、芸者さんになったキッカケ!現代人の想像力欠如について考える」
2023.05.18

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構想日本メールマガジン【No.1110】 2023.5.18 発行
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<目次>
【1】この先1か月の活動予定
【2】第42話を公開!<雑談ラジオ企画>脱線!どちて雑談
【3】寄稿文(石田 芳弘氏「美濃和紙の里(前半)」)

※バックナンバーはこちらから

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【1】この先1か月の活動予定
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奈良県田原本町 住民協議会

田原本町では、3月に公共施設レビュー、4月に第1回目の住民協議会を開催しました。今回は、住民協議会の2回目として、無作為抽出で選ばれた住民同士で、前回とは異なる公共施設について協議します。

【日時】5月20日(土)9時~12時(予定)
【場所】町民ホール(田原本町役場併設)
【テーマ】公共施設のあり方
【傍聴について】傍聴不可

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【2】第42話を公開!<雑談ラジオ企画>脱線!どちて雑談
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大人のどちて坊や・谷野栄治(クリエイティブディレクター)の疑問に、加藤秀樹(構想日本代表)が答えてすすむ雑談ラジオ。
アニメ番組『一休さん』に登場する、“どちて(どうして)ですか?”が口癖のキャラクター「どちて坊や」。その「どちて坊や」の問いかけのように、世の中の出来事に対する”素朴な疑問”から話が弾む、愉快な雑談です。脱線こそ雑談の醍醐味。脱線からうまれる初耳の話を、お楽しみください。

新たに、第42話を公開しました!!

今回は、会津東山芸妓 花の家真衣さんとの雑談第3弾!
次回で最終回を迎えます。

第42話 教えて、芸者さんになったキッカケ!現代人の想像力欠如について考える

「どちてって何?」「ツルツルって?」と思った方は、第1話からチェック!

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「脱線!どちて雑談」をより深く楽しんでいただくために!以下をぜひお読みください。

~参考書籍~
「ツルツル世界とザラザラ世界 世界二制度のすすめ 」 加藤 秀樹(著)
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「ツルツル、ザラザラって?」
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【3】巻末寄稿文「美濃和紙の里(前半)」
至学館大学 コミュニケーション研究所長 石田 芳弘
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美濃市は日本列島のほぼ真ん中、また岐阜県では飛騨と美濃の境に位置する。8割以上の山林、清流長良川と板取川がこの町の風土を形成する。人口は1955年31178人から2022年現在18635人に。その逓減(ていげん)に歯止めがかからない。
一見、時代に取り残されたまちに見える。しかし、わたしはこのまちの生き方を、“時代にあらがうまち”と表現したい。
この町には歴史的文化財があふれている。「うだつの上がる町並み」といわれるが、木造建築と瓦屋根の町並みは国重要伝統的建造物群の保存地区に指定。清流長良川の鮎は世界農業遺産であり、曽代(そだい)用水は世界かんがい施設遺産でもある。そして極めつけは、美濃和紙の生産地としてユネスコ無形文化遺産登録の里でもある。

犬山祭保存会長であるわたしは、どこへ行ってもまず地域の祭りに注目する。美濃市では4月第2土・日に美濃まつりが開催され、花みこしが出る。巨大な花飾りを担ぎ、大きく揺らしながら周りを太鼓や楽器ではやし立てる。花の素材は和紙。春の訪れとともに開花する時期と相まって陽気で華やかな気分を誘発する。岐阜県では各地でこの花みこしが盛んだが、美濃和紙の本場・美濃市の花まつりは別格に値する。

この花まつりと同時並行的に山車祭りが進行する。
美濃市の街並みや、現在の原型ができたのは関ヶ原合戦後。徳川方について戦功を上げた金森長近がこの地を領有し小倉城を築き城下町を創った。そしてこの地の氏神・八幡神社の祭りが現在の美濃まつりとなった。従って、この地は尾張徳川とは歴史的に近い。相生町の山車・船山は、名古屋若宮八幡の祭礼で用いた黒船車を1772(明和9)年、金5両で買い受けたものであり、その山車にのるからくり人形は、現在は9代目だが犬山で工房を持つ人形師・玉屋庄兵衛の作、と地元の資料を読んで大変親近感を覚えた。

祭りを見学した2022年はいまだコロナ禍が収束せず縮小気味だったので、すべての山車揃えを見ることはできなかったが、山車を持つ町内名や山車のからくりのテーマはわたしの住む尾張とほぼ似たものであった。

私事になるが、1980年代、まさに高度成長期に愛知県議会議員になった。日本中の都市が車社会に突入し道路は拡幅、建物は高層化し、郊外型ワンストップショップやチェーンのコンビニが地域の商店街を席巻する時代が始まった。日本中の町の風景は日ごとに変貌していった。たまたまアメリカ、ボストン市を訪れた時、「古い建物のない町は記憶を喪失した人生と一緒だ」という標語に出会い、ガツンと頭に一撃!そんな時、反体制派のまちづくりを推進する全国ネット「街並みを守る会」が発足。早速その市民運動に参加した。そして大きなサジェスチョンを得たのがこの美濃市であった。その後、犬山市長選挙に立候補した時、公約として掲げたのが犬山城下町再生。道路の拡幅見直し、電線の地中化、建物の高さ制限、和風建築の奨励などを骨子とする景観条例の制定だった。やや逆説的な言い方をするとGDP至上主義に歯止めをかけ、まちづくりに関して開発行為に制限と規制をかける、時代に逆行する政策だ。あれから20年、犬山城下町の賑わいは劇的によみがえった。このことについてはまたの機会に詳述する。

(次回につづく)

■参考文献
美濃市歴史的風致維持向上計画(美濃市発行)
美濃和紙(美濃和紙ブランド研究会発行)
その他各種観光パンフより
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石田 芳弘(いしだ よしひろ)
愛知県議会議員、犬山市長、衆議院議員など、地方、中央の政治と行政を経験。特に教育、文化行政に力を入れた。「まちは生涯学習の最良の教室である」というのが持論であり、学校教育も生涯学習の一環であると考え、市民が教師の総合学習や全市博物館構想を推進。また、シンクタンクの研究員として先進国の地方議会を視察、研究。我が国地方議会も議院内閣制を導入すべしという、地方議会改革論議のオピニオンリーダーである。

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(編集後記)
美濃和紙が無形文化遺産に登録されていることを今回初めて知りましたが、「美濃和紙でできた糸」で靴下や帽子、手ぬぐい等が作られて販売されているのを最近見かけます。「呼吸繊維」の和紙なので、通気性や吸水性、耐久性に優れていて軽量、洗濯もできるそうです。肌や地球に優しい素材として近年注目を浴びているのだとか。また奈良は東大寺二月堂のお水取りの際、松明を持ち走る僧侶は紙の装束を着ているそうです。意外に燃えにくくて暖かいというお話です。最後に蛇足ですが、代表加藤も紙の靴下を愛用しているとのことです。

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