【No.1062】インドネシアで「行政事業レビュー(事業仕分け)」 構想日本発:新しい民主主義のかたち ※読者の声 1名
2022.06.02

【No.1062】インドネシアで「行政事業レビュー(事業仕分け)」 構想日本発:新しい民主主義のかたち

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構想日本メールマガジン【No.1062】 2022.06.02 発行

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<目次>

【1】構想日本発:新しい民主主義のかたち インドネシアで「行政事業レビュー(事業仕分け)」

「動くシンクタンク」構想日本の真骨頂 海外へ

【2】構想日本企画シリーズ

(1)身の回りのツルツルとザラザラを仕分けてみませんか
(皆さまからのツルザラご紹介)

(2)脱線!どちて雑談 note

「情報で頭の中がパンパンじゃないですか?ひらめきは「隙間」から。想像力は「忘却力」から。」

【3】ご紹介

(1)8.1万筆の署名を無視して進める再開発の中止に向けて【署名キャンペーン】

「神宮外苑1000本の樹木を切らないで~再開発計画は見直しを!」

(2)一般社団法人世界の子供たちのために(CheFuKo) 「ウクライナ子ども救済基金」

~現況報告:支援実績~

【4】5月の主な活動報告 新聞・テレビ等メディア掲載

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【1】 構想日本発:新しい民主主義のかたち インドネシアで「行政事業レビュー(事業仕分け)」

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「動くシンクタンク」構想日本の真骨頂ともいえるインドネシアでの事業仕分け

2022年5月20日インドネシアで海外初の「行政事業レビュー(事業仕分け)」が行われました。

行政事業レビュー(事業仕分け)は、公開の場で、外部の視点を入れ、統一様式のシート(レビューシート※)を使って議論をし、評価を行う仕組みです。
※行政が行う事業の予算額や目的、成果目標などが一覧できるもの

今回はインドネシア、ジョグジャカルタ州の2つの村(5月20日Guwosari村、21日Sriharjo村)で実施されました。

構想日本が地方自治体で進めている「住民判定人方式」(無作為に選ばれた住民が評価を行う方式)を採用し、大学教授や政府職員の他、無作為に選ばれた村民が「判定人」として参加、レビューシートや村の担当者の説明を踏まえ、事業の是非について議論しました。

質疑や住民のコメントは生活実感のある指摘が多く、やりとりや参加のきっかけも万国共通だと感じました。

行政が行っていることを住民にさらけ出す「場」をどれだけ作れるか、一方、住民自身には行政や地域のことを『自分ごと』として捉えられるようになってほしい、というインドネシア側の課題に応えるかたちでこの方式が採用されました。

構想日本が長年推し進めてきた、新たな民主主義を根付かせる仕組みが、今、まさに海外に展開されようとしています。

また、本プロジェクトは、、日本のNGO(構想日本)とインドネシアのNGO(TIFA財団)がパートナーシップを組んで進めていることも、特徴の一つとして挙げられます。

両国のNGOが主導して行政に働きかけていくこの仕組みは、このプロジェクトに限らず、民から官を動かしていく発想としてこれからの社会を変えていくためにはとても重要だと考えています。(今後の展開もお楽しみに)

<関連記事>

◇Yahoo!ニュースオーサー 構想日本総括ディレクター 伊藤 伸
日本の行革手法の海外輸出の試み ~行政事業レビュー、インドネシアで試行的実施~
https://news.yahoo.co.jp/byline/itoshin/20220521-00296868

◇毎日新聞 インドネシアで「事業仕分け」試行 ODAの一環、定着に注目
https://mainichi.jp/articles/20220526/k00/00m/030/308000c

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【2】構想日本企画シリーズ

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(1)身の回りのツルツルとザラザラを仕分けてみませんか

皆さまからいただいた、身の回りの“ツルザラ”をご紹介していきます。

「社会問題」の視点は共感できることが多く、自分に出来ることはないかと考えてしまいます。
読者のみなさんと一緒に共有していきたいと思います。

~あなたの“ツルザラ”~

・Y氏のツルザラ
ツルツル >SNSのつながり、核家族、排他的な考えの人・組織
ザラザラ >地域のつながり、拡大家族、和を以て貴しとなす

・S氏のツルザラ
ツルツル >スーパーやコンビニの自動レジ。お掃除ロボットなどの自動家電。日用品はインターネット通販で購入。学校からの家庭への連絡や地域内の連絡は、メールやLINEを通じて一斉に行われる。
ザラザラ >お店のレジは、従業員が直接お客さんに対応する。掃除は家族みんなで、手を動かして行う。日用品は地元の商店街で買い物。学校から家庭への連絡や地域内での連絡は電話や町内会を通して行う。

「今の社会でこれが問題だ」と思うことを併せてお尋ねしています。

・S氏「市民と政治との距離が遠いという問題。地域文化、伝統の衰退。子どもの教育格差、貧困。」

皆さまは、どんなことにツルザラを感じられますでしょうか。是非、ご参加ください。

▼仕分けのお願い

1、あなたの身近で「ツルツル」だと思うものを教えてください。
2、あなたの身近で「ザラザラ」だと思うものを教えてください。

下記、グーグルフォームよりご回答ください。
https://forms.gle/EosCiVcQWP2tZfum9

<背景>

今の社会は、経済を成長させ「お金が増えるとみんなが幸せになる」が前提です。
そのために自由化・効率化=ツルツル化(効率の悪いものを極力減らすこと)をしてきました。
昔からの生活にある、デコボコ・ザラザラ(手間をかけてものを作ること、習慣の違いなど)を減らし、物もお金も人も画一化し、効率的に動かし、今やツルツル・ピカピカです。

構想日本はザラザラ社会の方が平和で、多くの人が幸せになれると考えています。SDGsとはツルツル化を見直そうという運動とも言えます。しかし、世界はまだツルツル化が進んでいます。
そこでまずは、ツルツルとザラザラの両方が選択できる世界二制度の仕組みを考えようと提案しています。

詳細はこちら 構想日本HP → http://kosonippon.org/wp-manager/turuzara_0308/

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(2)脱線!どちて雑談 note

noteに仕立て直したどちて雑談を、是非、ご覧ください。

「情報で頭の中がパンパンじゃないですか?ひらめきは「隙間」から。想像力は「忘れる力」から。」

こちらから →  https://note.com/hi_kato/n/n0263187ea19f

(瀬戸内サーカスファクトリー代表理事・田中未知子×クリエイティブディレクター・谷野栄治×構想日本代表・加藤秀樹)

・頭と時間に隙間がないと降りてこない
・あらゆる職業がクリエイティブ職
・いい話の基準は 何か思いつくか 何か思い出す

※Note(ノート)は、クリエイターが文章や画像、音声などを投稿し、ユーザーが応援できるメディアプラットフォームです。

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【3】ご紹介 構想日本が応援している活動に関するお知らせです

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(1)8.1万筆の署名を無視して進める再開発の中止に向けて【署名キャンペーン】

「神宮外苑1000本の樹木を切らないで~再開発計画は見直しを!」

皆さまの尽力で、明治神宮外苑の再開発計画の内情が、少しずつ知られるようになりました。

東京都の環境影響評価審議会では、事業計画の説明が不十分だとして答申案の取りまとめが見送られました。

渋沢栄一、三井八郎右衛門(三井創業者)、徳川家達(徳川宗家16代当主)、阪谷芳郎東京市長(現在で言えば東京都知事)有志らが作った明治神宮外苑を、後継たちである小池東京都知事や企業が、今後どういった対応を見せるのか、私たちで見守っていきましょう。

~明治神宮外苑再開発の問題点~

1,SDGsに逆行する、大規模再開発による環境への影響。
(樹木を伐採し、高層建築物を増やせば、莫大なCO2が排出される)

2,「イチョウ並木は保存をする」と都は言うが、現計画では今のような景観は保たれない。
(イチョウ並木の背後に高い壁が作られ景観は激変。掘削工事で根が痛み、銀杏が枯れる可能性もあり)

3,誰もが使えるスポーツ施設(第二球場、軟式野球場、ゴルフ練習場、フットサル場ほか多数)が全て廃止。
(会員制のテニスクラブは残る)

今後、三井不動産、伊藤忠、日本スポーツ振興センター、明治神宮に向けて何度でも要望書を届ける予定です。

今ならまだ間に合います。そのためにまだまだ署名は続けます!
皆さまには、SNSなどでさらなる拡散をお願いいたします。

こちらから → https://www.change.org/p/%E5%B0%8F%E6%B1%A0%E7%99%BE%E5%90%88%E5%AD%90%E9%83%BD%E7%9F%A5%E4%BA%8B-%E7%A5%9E%E5%AE%AE%E5%A4%96%E8%8B%911000%E6%9C%AC%E3%81%AE%E6%A8%B9%E6%9C%A8%E3%82%92%E5%88%87%E3%82%89%E3%81%AA%E3%81%84%E3%81%A7-%E5%86%8D%E9%96%8B%E7%99%BA%E8%A8%88%E7%94%BB%E3%81%AF%E8%A6%8B%E7%9B%B4%E3%81%97%E3%82%92

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(2)一般社団法人世界の子供たちのために(CheFuKo)

「ウクライナ子ども救済基金」

~現況報告~

寄付金総額 4,188,383円 (2022.05.24現在)

・支援実績
1, チェルノブイリ・ホステージ基金へ送金(必要物資購入)
2, CheFuKo(チェフコ)職員がポーランドに行き、2都市で寄付金を手渡し

詳細はブログで → https://chefuko-blog.com/?p=10627

チェフコ職員がポーランドへ。心から応援している気持ちを伝えたいと、ワルシャワ市内で温熱施術による支援活動も行いました。

施術を受けたウクライナ避難民らの声(一部抜粋)
「笑わない娘に笑顔が戻った」
「避難後、ずっと首が痛くて、頭が上がらなかったのが上がるようになった」
「とてつもなく重いリュックを背負いながら移動してきたが、肩の重みが空に飛んで行った」

<CheFuKoウクライナ子ども救済基金>

●三菱UFJ銀行 神保町(ジンボウチョウ)支店
普通 0696556
口座名義 シャダンホウジン セカイノコドモタチノタメニ

●ゆうちょ銀行 0一八(ゼロイチハチ)支店
普通 8196264  記号番号 10100-81962641
口座名義 シャ)セカイノコドモタチノタメニ

お問合せ先:TEL 03-5577-3155

ウクライナ子ども救済基金 https://www.chefuko.org/donate.html

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【4】5月の主な活動報告

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(1)政策実現活動

住民協議会

5月21日,22日 京都府長岡京市「条例検討委員会(6)×自分ごと化会議(6)」

※その他、首長や自治体との打ち合わせ等 12件

(2)テレビ等メディア掲載

5月17日 中国新聞 [ひとこと言いたい 島根原発再稼働]会社役員坂本拓三さん ポスト原発の議論急げ
5月27日 毎日新聞 インドネシアで「事業仕分け」試行 ODAの一環、定着に注目
5月28日 東京新聞 東海村長「意思 重く受け止める」早期避難計画 請願採択で
5月28日 富山新聞 協働事業レビュー 8月めどに実施

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(編集後記)

構想日本が掲げてきた「行政の自分ごと化」が、海外でも実現しました。
これは、はじめの第一歩。今後、他の国々へも広めていきたいと考えています。
民主主義の危機が叫ばれる中、政治、行政と自分との関係を考えるきっかけになればと思っています。

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発行 : 構想日本、発行責任者 : 加藤秀樹
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******* 読者の声 *************

インドネシアにてODAとして「行政事業レビュー」が実施されたことに賛辞を贈りたい。

ODAといえば技術協力や資金協力のイメージがあるが、トヨタの「カイゼン」方式が企業振興で活用されたりしている。

老子の格言で『授人以魚 不如授人以漁』という言葉がある。意味は「飢えている人がいる時に、魚を与えるか、魚の釣り方を教えるか。」である。

お腹がすいている時に魚をあげるのは簡単だが、大事なことは今後も自分でお腹が満たせるようにすることだ、ということである。

インドネシアの方々に対して適切な例えかは不明であるが、「行政事業レビュー」の導入支援は未来志向の素晴らしい取り組みだと思う。ぜひとも、正当に評価され、あわよくば世界中で採用されてほしいと願う。

もしかしたら、「行政事業レビュー」が新しいクールジャバンになりえるかもしれない。

読者として今後も目が離せない。

和田 祐哉 氏