【No.1060】「日本の祭シリーズ 長草天神社どぶろく祭り(前編)」|至学館大学 コミュニケーション研究所長  石田 芳弘氏|
2022.05.19

【No.1060】寄稿文 「日本の祭シリーズ 長草天神社どぶろく祭り(前編)」

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構想日本メールマガジン【No.1060】 2022.05.19 発行

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<目次>

【1】構想日本企画シリーズ

(1)身の回りのツルツルとザラザラを仕分けてみませんか
(皆さまからのツルザラご紹介)

(2)雑談ラジオ企画:脱線!どちて雑談 ゲスト:瀬戸内サーカスファクトリー代表理事 田中未知子氏

第27話 日本の教育どこがおかしい?教育が教育を邪魔している

【2】活動ニュース

(1)書籍のご紹介

『ツルツル世界とザラザラ世界 世界二制度のすすめ』 加藤 秀樹 (著)

『あなたも当たるかもしれない、「くじ引き民主主義」の時代へ』 伊藤伸(著)

(2)『JUDGIT!』政府の事業を簡単に検索  例:ロシア

【3】ご紹介

(1)5万筆の署名を無視して進める再開発の中止に向けて【署名キャンペーン】

「神宮外苑1000本の樹木を切らないで~再開発計画は見直しを!」

(2)一般社団法人世界の子供たちのために(CheFuKo)

ウクライナへの物資支援ご報告(2022.05.06)

【4】巻末寄稿文

「今こそローカリズム・日本の祭シリーズ第六十弾 長草天神社どぶろく祭り(前編)2022.2.20」

至学館大学 コミュニケーション研究所長  石田 芳弘

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【1】構想日本企画シリーズ

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(1)身の回りのツルツルとザラザラを仕分けてみませんか

皆さまからいただいた、身の回りの“ツルザラ”をご紹介していきます。

「社会問題」の視点は共感できることが多く、何か、出来ることはないかと考えてしまいます。
読者のみなさんと一緒に共有していきたいと思います。

~あなたの“ツルザラ”~

・T氏のツルザラ
ツルツル > ウーバーイーツ、AI、リモート、大量生産の服
ザラザラ > 手料理、対面会議、手編みの服、手書きの手紙

・S氏のツルザラ
ツルツル > 会議の目的だけを達成する脱線なしのオンライン会議
ザラザラ > 本来の目的以外の内容で脱線して盛り上がるリアル会議(脱線した話題を目的とした会議を後日開催)

「今の社会でこれが問題だ」と思うことを併せてお尋ねしています。

・T氏「意見が言いにくい風潮。SNSなどでの誹謗中傷。「○○ハラ」という言葉で括られる。便利のみを求めること」

皆さまは、どんなことにツルザラを感じられますでしょうか。是非、ご参加ください。

▼仕分けのお願い

1、あなたの身近で「ツルツル」だと思うものを教えてください。
2、あなたの身近で「ザラザラ」だと思うものを教えてください。

下記、グーグルフォームよりご回答ください。
https://forms.gle/EosCiVcQWP2tZfum9

<背景>

今の社会は、経済を成長させ「お金が増えるとみんなが幸せになる」が前提です。
そのために自由化・効率化=ツルツル化(効率の悪いものを極力減らすこと)をしてきました。
昔からの生活にある、デコボコ・ザラザラ(手間をかけてものを作ること、習慣の違いなど)を減らし、物もお金も人も画一化し、効率的に動かし、今やツルツル・ピカピカです。

構想日本はザラザラ社会の方が平和で、多くの人が幸せになれると考えています。SDGsとはツルツル化を見直そうという運動とも言えます。しかし、世界はまだツルツル化が進んでいます。
そこでまずは、ツルツルとザラザラの両方が選択できる世界二制度の仕組みを考えようと提案しています。

詳細はこちら 構想日本HP → http://kosonippon.org/wp-manager/turuzara_0308/

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(2)雑談ラジオ企画:脱線!どちて雑談 瀬戸内サーカスファクトリー代表理事 田中未知子氏と雑談

どちて雑談にゲストが飛び込み参加!

瀬戸内サーカスファクトリー代表理事 田中未知子氏をゲストに迎え、教育の視点から見た日本の話で盛りあがりました。
是非、ご覧ください。

第27話 日本の教育どこがおかしい?教育が教育を邪魔している

(瀬戸内サーカスファクトリー代表理事・田中未知子×クリエイティブディレクター・谷野栄治×構想日本代表・加藤秀樹)

こちらから → https://www.youtube.com/watch?v=9KXSXsGtves

・フランスで勉強して初めて分かったこと
・日本は断片的な知識ばかりで、考えさせる教育じゃないのかも
・生まれる前から、教育漬けになっていないか

「どちてって何?」「ツルツルって?」と思った方は、第1話からチェック!
こちらから → https://www.youtube.com/playlist?list=PL1kGdP-fDk396uM9C-x2CaPBM8FeOLZdF

ぜひ本と動画をセットでご覧ください!
こちらから →  http://kosonippon.org/wp-manager/book20201207/
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【2】活動ニュース

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(1)書籍のご紹介

~加藤秀樹の書籍紹介~

『ツルツル世界とザラザラ世界 世界二制度のすすめ』 加藤 秀樹 (著)

格差や貧困から民主主義の危機、地球温暖化にいたるまで様々な現代社会の弊害を貫く原因を整理し、これからの「世界の仕組み」「日本の仕組み」「私たちの生き方」のデッサンを具体的な事例を交えて示します。これからの生き方を模索している人、政治や経済の将来を考えたい人、地域を元気にしていきたい人などに是非、読んでいただきたいです。

Amazon書籍販売ページ:https://www.amazon.co.jp/dp/B08PL2VS1G/

~伊藤伸の書籍紹介~

『あなたも当たるかもしれない、「くじ引き民主主義」の時代へ』 伊藤伸(著)

「くじ引き民主主義」という考え方が、世界中で広がり始めています。その先駆けともいえる構想日本の「自分ごと化会議」。無作為に選ばれた市民が集い、地域の課題を「自分ごと」として受け止め、地域の未来をみんなと一緒に考える会議です。これまで1万人以上の人が参加した会の様子など、実例を交えて紹介しています。

Amazon書籍販売ページ:https://www.amazon.co.jp/dp/4903059669?ref=myi_title_dp

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(2)『JUDGIT!』 政府の事業や支出先がキーワードで検索ができます

まずはこちらへアクセス → http://judgit.net/

例えば、ロシアで【検索】→ 該当事業(予算額上位10件) https://judgit.net/?keyword=%E3%83%AD%E3%82%B7%E3%82%A2

一例:

☆経済産業省 石油天然ガス権益・安定供給の確保に向けた資源国との関係強化支援事業費 https://judgit.net/projects/4081
☆外務省   日露青年交流委員会拠出金(任意拠出金) https://judgit.net/projects/7367

気になったワードを入れて、検索してみてください。支出先も検索できます。
皆さんのからのご意見を反映して、充実した『JUDGIT!』にしていきます。引き続きご意見、ご感想をお待ちしております。

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【4】ご紹介 構想日本が応援している活動に関するお知らせです

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(1)5万筆の署名を無視して進める再開発の中止に向けて【署名キャンペーン】

「神宮外苑1000本の樹木を切らないで~再開発計画は見直しを!」

明治神宮外苑は、20世紀初頭の「都市美運動」の思潮を基にしたデザインで、日本の近代造園の師と言われた折下吉延(おりしもよしのぶ)氏が設計し、全国から寄付金と献木、青年団の勤労奉仕によって造成されました。

渋沢栄一、三井八郎右衛門(三井創業者)、徳川家達(徳川宗家16代当主)、阪谷芳郎東京市長(現在で言えば東京都知事)有志らが尽力して実現した明治神宮外苑を、後継たちである小池東京都知事や企業が、先人の思いを覆し、かつ時代に逆行する開発をしようとしています。

~明治神宮外苑再開発の問題点~

1,SDGsに逆行する、大規模再開発による環境への影響。
(樹木を伐採し、高層建築物を増やせば、莫大なCO2が排出される)

2,「イチョウ並木は保存をする」と都は言うが、現計画では今のような景観は保たれない。
(イチョウ並木の背後に高い壁が作られ景観は激変。掘削工事で根が痛み、銀杏が枯れる可能性もあり)

3,誰もが使えるスポーツ施設(第二球場、軟式野球場、ゴルフ練習場、フットサル場ほか多数)が全て廃止。
(会員制のテニスクラブは残る)

今後、三井不動産、伊藤忠、日本スポーツ振興センター、明治神宮に向けて何度でも要望書を届ける予定です。

今ならまだ間に合います。そのためにまだまだ署名は続けます!
皆さまには、SNSなどでさらなる拡散をお願いいたします。

こちらから → https://www.change.org/p/%E5%B0%8F%E6%B1%A0%E7%99%BE%E5%90%88%E5%AD%90%E9%83%BD%E7%9F%A5%E4%BA%8B-%E7%A5%9E%E5%AE%AE%E5%A4%96%E8%8B%911000%E6%9C%AC%E3%81%AE%E6%A8%B9%E6%9C%A8%E3%82%92%E5%88%87%E3%82%89%E3%81%AA%E3%81%84%E3%81%A7-%E5%86%8D%E9%96%8B%E7%99%BA%E8%A8%88%E7%94%BB%E3%81%AF%E8%A6%8B%E7%9B%B4%E3%81%97%E3%82%92

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(2)一般社団法人世界の子供たちのために(CheFuKo)

ウクライナへの物資支援ご報告(2022.05.06)

ドイツの支援団体 Aktion Tschernobylを介し、必要な物資をドイツで調達しポーランド国境まで運び、ポーランド国境からはウクライナの消防団員が車で物資をジトーミルまで運ぶという段取りでした。

詳細はこちら → https://twitter.com/CheFuKo_japan/status/1522480086976700416

<CheFuKoウクライナ子ども救済基金>

●三菱UFJ銀行 神保町(ジンボウチョウ)支店
普通 0696556
口座名義 シャダンホウジン セカイノコドモタチノタメニ

●ゆうちょ銀行 0一八(ゼロイチハチ)支店
普通 8196264  記号番号 10100-81962641
口座名義 シャ)セカイノコドモタチノタメニ

お問合せ先:TEL 03-5577-3155

ウクライナ子ども救済基金 https://www.chefuko.org/ukraine2022-donation/

私たち(CheFuKo)は、ウクライナのチェルノブイリ周辺の子どもたちの支援を2013年より行ってまいりました。
その彼らが今、生きるか死ぬかの状況となっております。

集めた募金は責任を持って全額、現地ウクライナの関係者にお届けします。皆さまの温かいご協力をお願い致します。

※一般社団法人 世界の子供たちのために

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【4】「今こそローカリズム・日本の祭シリーズ第六十弾 長草天神社どぶろく祭り (前編) 2022・2・20」

至学館大学 コミュニケーション研究所長  石田 芳弘

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長草は知多半島のつけ根に位置する大府市の西部にある。

長い草が繁茂する山林原野の地であったところから「長草」の地名が付いたとされる。

天神社はその長草の氏神社。学問の神、菅原道真を祭神とする。

歴史は古く、1494(明応3)年建立。創建500年を記念して改築した現在の神殿は、県道が交差する市街地から長い石段を上った景勝地にあり、いかにもパワースポットの感を形成している。

どぶろく祭りはこの神社とともにある。天神社の創建と同時に、この土地を管理した地頭から寄進されたお供田一反歩の収穫米で白酒(濁酒)を醸造し、正月25日を祭礼と定め神前にお供えし、その御神酒を氏子や参拝者にふるまったのが始まりとされる。現在は近隣の醸造元から酒米(山田錦)を購入し氏子たちが醸造するが、基本的には500年来ほとんど変わらぬ形態で祭りが継続されている。

どぶろく祭りなる祭りは全国あちこちにあるが、長草のどぶろくが日本一うまいと氏子の皆さんが口をそろえ嬉々として語った。

神饌は祭りには欠かせないお供えのことで、そもそも「祭」という漢字の下部にある「示」はお供えを盛る「三方」の象形で上部は食べ物を手に添えた形であると、白川静の著書で読んだ。祭りとは神にその土地で取れた食べ物をお供えすることであると理解してもいいのではないか。

2013(平成25)年、「和食」は日本の伝統的な食文化としてユネスコ無形文化遺産に登録された。しかし、今むしろ和食は崩壊に向かっているという見方もある。文化遺産としての和食とは、当然高級な日本料亭で提供される食事のことではない。全国各地に残る鄙びた神社の祭りに供せられる、その土地で取れたお供えの文化なのだ。奈良県桜井市の談山(たんざん)神社・嘉吉祭(かきつさい)で供えられる「百味の御食(おんじき)」が和食のモデルだと愛知大学の印南教授に教えられた。神饌とは、まさしくローカリズムを可視化したものといっていい。

個人的な好みで言うが、神饌の必須アイテムは酒ではなかろうか。神饌を神に供して、そのおさがりを受けた神人和楽(しんじんわらく)の共食の場、直会(なおらい)も神事の一環であると考える。

酒の入った懇親の場こそが、祭りの持つコミュニティ形成力の源泉である。日本中の八百万の神が集まるクニ、出雲では宴会のことを直会と呼ぶと聞いたことがある。酒が入った席に神が下りてきて、一種不思議なパワーが生じるという話は酒好きの私には深く理解できる。長草どぶろく祭りの魅力はそこだ。

(後編に続く)
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石田 芳弘(いしだ よしひろ)

愛知県議会議員、犬山市長、衆議院議員など、地方、中央の政治と行政を経験。特に教育、文化行政に力を入れた。「まちは生涯学習の最良の教室である」というのが持論であり、学校教育も生涯学習の一環であると考え、市民が教師の総合学習や全市博物館構想を推進。また、シンクタンクの研究員として先進国の地方議会を視察、研究。我が国地方議会も議院内閣制を導入すべしという、地方議会改革論議のオピニオンリーダーである。

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(編集後記)

どぶろく祭りのように、今年は、少しずつお祭りが開催されてきているように感じます。
ハレとケを強く感じさせてくれる「祭り」の存在は、日本ならでなのではと思います。
皆さまは、行ってみたい、参加してみたいお祭りはありますか。私はあります。(笑)

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