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トピックス「世界的な猛威を振るっている新型コロナウイルス。これまで国はどんな対策をしてきたのだろう?」
☆厚生労働省 世界保健機関等拠出金 https://judgit.net/projects/314
☆厚生労働省 感染症危機管理費 https://judgit.net/projects/807
例:キーワード「休業補償」で検索すると
☆厚生労働省 休業補償特別援護経費 https://judgit.net/projects/377
例:キーワード「ネットカフェ」で検索すると
☆厚生労働省 就職安定資金貸付等事業費 https://judgit.net/projects/767
例:キーワード「福島」で検索すると
☆外務省 原子力の平和利用のための国際協力の推進 https://judgit.net/projects/5658
☆厚生労働省 福島避難者帰還等就職支援事業 https://judgit.net/projects/1081
ほか 多数。色々と出てきます。是非、気になるワードで検索してみてください。
皆さんのご意見をお寄せください。それを反映し、どんどん充実したものになります。
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【3】 「ポジティブ飯舘学~見えない敵との戦い~」
飯舘村長 菅野 典雄
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飯舘村は一部区域を除き平成29年3月31日をもって、原発事故による全村避難の避難指示が解除となりました。
この約9年間に及ぶ避難によって村民の皆さんの家族の形や、地域の姿も、そして村のあり方もこれから先大きく変わっていくことが考えられます。
その一つに学校のあり方が変わりました。以前500人程の児童・生徒が在籍していた3つの小学校、1つの中学校は、70名程に減ってしまいました。
「学校のない自治体に未来はない」との思いで先日、我が村は、義務教育学校小中一貫校「いいたて希望の里学園」の名をもって、この4月5日に開校しました。児童生徒が少なくなったことによる、一つの方向性を見出したのです。
その式典に、来賓として10名ほど東京からご出席いただきました。その方々も、「どうしたものでしょう?」と遠慮しながらのご出席でありましたが、ある一部のマスコミは「いかがなものか」的な記事を書いていました。いかにも「コロナ」をもってくる可能性あり的な視点からの記事の有様でした。さすがの私も、堪忍袋の緒が切れて、新聞社に苦言の電話をしてしまいました。
この「希望の里学園」は、震災にあってしまった村の、そして村民の、学校や教育に対する大いなる期待と夢が全て込められた命名であります。そして、今後の学園に通われる在校生や卒業生に、常にその想いを心に留めながら、学園生活を送って欲しいという強い願いも込められている名前であります。
この学園のスタート、決して前途洋々というものばかりでないかも知れませんが、置かれた現状を的確にとらえ、学園の規模の小ささや村の自然の豊かさを最大限に生かし、未来からの留学生である子どもたちに、すばらしい環境の中で、人としての「心の教育」や「生きる力」に力を入れていきたいと強く思っているところです。
さらに大切なことは、「自主自立」があります。災害にあってしまった以上、愚痴や不満のみ言い続けても何の解決にもなりません。まず私たち一人ひとりが、「自分のできることは自分でする」という考え方が大切であります。そうでないとたった一度の自分の人生を「マイナス人生」で終わってしまうことになるからです。
もう一つは「心のシェア」「お互いさま」という考え方です。「心を分け合う」「相手の立場に立って考える」というようなことが、復興には欠かせません。今、世界は自分の所だけ良くなりたいという、いわゆる「ファースト主義」のオンパレードになっており残念でなりませんし、とても心配なことです。
この原発事故から、私たちは何を学んで、次世代へバトンタッチしなければならないのかを考えることが一番大切なことです。それは、経済成長だけが国を救う道だという時代ではなくなってきているということです。成熟社会の中で、どう発展していくかを考えていくべき時代にきているということを、私たちはこの原発事故から学ばなければなりません。
これまで、形も影もなし、かつ色も、においもなしの物体との戦いの難しさは、痛いほど、心身ともに味わってきたこの9年間でした。首長として、その物体への対応は、ある時は村民から罵声を浴びせられたり、ある時は一部のマスコミからたたかれもしました。また、国や東電との真剣勝負の話し合いなど、数えきれない程の事案や判断、さらにはエピソードや物語が、溢れる程あります。
そこから学んだことの一つは、このような事案について、人々の「偏見の目」というものが、いかに厳しいものかということです。そしてそれは、人として、あってはならない事なのだということです。
そして、もう一つは、何事も白か黒かではなく、物によって場合によってはグレーも正しいことがあるという考え方の広さ、バランス感覚が時には必要だということでした。
今日、新型コロナウイルスという形も色もにおいもない物質との戦い、しかも、場合によっては死との隣り合わせの戦いを、今、日本中、いや世界中が強いられています。私たち福島県民は、そして飯舘村民は、あの9年前の自分たちに向けられた目線や疑いを絶対にしてはいけないはずです。
9年前に学んだ教訓を無にしては、何のための苦労であったのかであります。
今回は、私たちが受けた9年間の状況とはまた違って、全世帯さらに各自が向き合わなければならない対応の戦いであります。
改めて、人間は「権利」と隣り合わせに必ず「義務」というものが重くのしかかるのだということを学ぶ機会であろうと思っています。
そしてもう一つは、何事も「自分ファースト」で片付けられるものではないことが分かったということだと思います。
原発事故への対応、新型コロナウイルスへの対応、この2つもの災害からの教訓を、次世代にしっかりとバトンタッチする義務が私たちにはあるのではないでしょうか。
そして、いざという時は、人としての在り様が問われているという厳しさをも…です。
いつの日か子や孫たちから「あなたの世代は何もしてこなかったのですか」とか「私たちのために何もしてくれなかったのですか」と問いかけられないようにしなくては、ならないのではないでしょうか。
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菅野 典雄 (かんの のりお)
1946年相馬郡飯舘村生まれ。1970年帯広畜産大学卒業後、飯舘村に戻り乳牛を飼うかたわら、嘱託館長として7年間にわたり村公民館に勤務。「若妻の翼」事業に深くかかわる。 飯舘村長、現在6期目。全国町村会常任理事、全国農業農村振興対策協議会理事、NPO法人「日本で最も美しい村連合」理事など多数の役職を務め、現在も国立学校法人福島大学経営協議会委員など多くの役職を務めている。著書に「美しい村に放射能が降った ~飯舘村長・決断と覚悟の120日~」、「までいの村」にかえろう – 飯舘村長が綴る「あの日」からの7年 – (ワニブックスPLUS新書) 他。
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(編集後記)
メルマガにあった「お互いさま」「相手の立場に立って考える」今こそ大切だと思います。
コロナに罹った方を責めたり、医療従事者を避けるのは、過去から何も学んで無い証拠。
歴史を繰り返すことなく「心を分け合い」この苦しい状況を乗り越えてまいりましょう。
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********** 読者の声 **********
1)さて、40年来、原子力問題を研究してきた者として一言。 原発問題の出発点が、大戦中の米国・マンハッタン計画にあることは周知のことですが、本質的には現在進行形と言ってよいでしょう。銀より豊富にあると言われている天然ウランを手にすることは、戦後の覇権をリードできるだけでなく、莫大なカネになることから、世界中の原子力政策はウラン・マネーに群がる者達によって操られています。原発の存在はその結果です。ウランやプルトニウムだけでなく、原発施設の設備一つを移動するにも、電力事業者が勝手に行えず、「日米原子力協定」によって全てが管理されます。原子力政策の転換や原発の廃止は、経済問題や環境問題ではなく、軍事環境的問題であり、極めて政治的な問題です。ゆえに、メルトダウンや炉心爆発を起こした、1979年のスリーマイル島原発事故(米国)、1986年のチェルノブイリ原発事故(ソ連)、2011年の福島原発事故があっても、当事国や世界は原子力政策を見直さないのです。残念ですが、原発がある以上、私たちができることは、過酷事故の確率を可能な限り低減させ、万一に備えて、少しでも実効性のある「原子力防災計画」の充実を図るために、国民、事業者、行政がしっかり取り組み、監視していくことしかないのが現実です。国内外の世論はもちろん重要ですが、なにより政府や政治家らが脱原発に向けた国際環境を整えることに真剣にならなければなりません。理想論や感傷論だけでは解決不可能です。変化を起こすために、福島と共に具体的な行動を起こさなければなりません。 N氏