【No.892】代表コラム「新年のご挨拶」|代表 加藤 秀樹| ※読者の声1名
2019.01.10

【No.892】代表コラム「新年のご挨拶」

■□■ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓

 構想日本メールマガジン【No.892】 2019.1.10 発行

┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ■□■

<目次>

【1】代表コラム「新年のご挨拶」

【2】第250回J.I.フォーラム「島のくらしは“周回進み”」2月4日(月)16時より

【3】ご案内 

 (1)第6期 現場みらい塾 受講生募集中
 (2)岡山県新庄村 議会主催の住民協議会 
1月12日(土)第3回「老朽化した村役場庁舎をどうするか」
 (3)島根県松江市 住民主催の住民協議会
1月13日(日)第3回「原発を自分ごと化する」

【4】会員募集・寄付のお願い

□ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ □

【1】代表コラム「新年のご挨拶」

構想日本 代表  加藤秀樹
—————————————————————-

あけましておめでとうございます。

さて今年はどんな年になるのでしょうか。
皆様それぞれについては実りの多い年となることをお祈りしておりますが、世界や日本全体では、昨年以上に難しいことの多い年になりそうです。
昨年来トランプ大統領が仕掛けてきた「貿易戦争」の影響で、経済に先行き悲観的な見通しが広がっています。

年末のメルマガにも書きましたが、根本原因はトランプそのものではなく、経済も政治も経済成長に過度に依存してきたことと、それとセットで進められてきた人為的なグローバル化にあるわけですから、これは短期で片付く問題ではないと思います。正月なので大風呂敷を広げさせてもらうならば、第二次大戦後にGATT(現在のWTO)やIMFを創ったのと同じ規模で、グローバル世界とローカル世界が共存していけるような世界的な枠組みを考える時代に入っていると私は思います。

もう少し手元の話に戻すと、日本は今年大きな政治的イベントが続きます。春には統一地方選挙、夏には参議院議員選挙があり、秋には消費税の増税があります。
選挙が続くと与野党ともに有権者にとって耳障りの良いことしか言わない傾向が強くなります。また、現在の与党の優勢は選挙後も大きく変わることはないでしょう。そうなると日本にとっての大問題である社会保障改革や財政の健全化などには今年も手が付けられず、先送りになりそうです。

それだけでなく、年末に決まった来年度の国の予算では、消費増税による景気の落ち込み対策という大義名分を得て、各省が予算獲りを競った感があります。その中にはプレミアム商品券のように、効果がないと言われ続けてきたものも少なくありません。消費税増税の最大の目的は、財政の健全化だったはずですが、これでは本末転倒のように見えます。

日本は政治的にも経済的にも安定しているということで、近年日本の金融市場には海外投資家の資金が入っていましたが、このところ資金流出が増えています。先に述べたような、財政を中心とした日本の潜在的な大リスクを世界はどうみているのでしょうか。ちょっとしたきっかけで日本の金融市場そして財政、経済が大きく揺れる可能性は常にあると思います。そういったことに対して日本の政治に全く備えがありません。
国政レベルでは、政治家にとっても有権者にとっても重要な政治課題が「他人ごと」のように見えます。

一方で、さらにミクロのレベルになりますが、構想日本のまわりでは心強い変化が始まっています。無作為に選ばれた住民が行政に参加する住民協議会や事業仕分けの開催が120回を超え、参加者数は8,300人を超えました。そしてこの人たちにとって今まで「他人ごと」だった政治や行政が「自分ごと」になり、それが自治体の職員や議員に波及して各地でいろんな動きが始まっているのです。
プロの政治家や公務員の外側から、様々な動きが始まっている。原発について賛成反対を超えて住民自身で考えようという「自分ごと化会議in松江」はその典型でしょう。いつの時代も世の中が変わるときは、こういうことかと思います。

多難かもしれないが、そこに楔を打ち込む動きが確実に見える。そこに期待し、またそんな動きを大きくしていこうと、構想日本一同、今年も頑張っていきます。
どうぞよろしくお願いいたします。

――――――――――――――――――――――――――――――――

*みなさんのご意見をお待ちしています。(info@kosonippon.org まで、800字以内でお寄せください)
 
いただいたご意見はバックナンバーと共に「読者の声」として以下に掲載しています。メルマガにて抜粋掲載をさせていただくこともございます。
http://kosonippon.org/wp-manager/mail/index.php

*不掲載をご希望の場合は必ずその旨を明記して下さい。氏名、肩書きは、特にご指示がなければそのまま掲載します。匿名、ハンドルネームをご希望の場合は必ず明記して下さい。なお、盗作、名誉毀損、人権侵害、差別的な記述などの投稿は禁止いたします。

☆これまでのメルマガはこちらからご覧いただけます。http://kosonippon.org/wp-manager/mail/index.php

■ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ■

【2】 第250回J.I.フォーラム 「島のくらしは“周回進み”」
——————————————————————
 
多くの島は早くから過疎化が進み、“発展”から取り残されたように見えます。
しかし、その“周回遅れ”とも言える島の生活が今、見直されています。人口減少、成熟経済の時代には、むしろ“周回進み”かもしれません。
古くから「御食つ国(みけつくに)」と呼ばれる淡路島、「夢の島」と呼ばれる奥尻島。2島の現場を歩いて新しい価値観のヒントを探しました。
それをもとに、2つの島の首長とコミュニティデザインの達人、山崎亮さんを迎えて島のくらしを通して日本の将来を考えます。

◯日 時: 2月4日(月)16:00~18:00(開場15:30)※ 

◯会 場: 大正大学 3号館 2階 東京都豊島区西巣鴨3-20-1 ※

大正大学の地図:https://www.tais.ac.jp/utility/access_map/
大学構内図:https://www.tais.ac.jp/wp/wp-content/uploads/2015/07/campus_map.pdf
                       
都営地下鉄三田線 西巣鴨駅下車 A3出口から徒歩2分
JR埼京線 板橋駅東口下車 徒歩10分
都電荒川線 庚申塚駅又は新庚申塚駅下車 徒歩7分
     
◯登壇者:(五十音順・敬称略)

門 康彦(兵庫県 淡路市長)

新村 卓実(北海道 奥尻町長)

山崎 亮(studio-L 代表)

◯コーディネーター:加藤 秀樹(構想日本 代表)
    
◯主  催 : 構想日本         

◯定  員 : 100名 

◯参加費 : 一般 2,000円 / 学生 500円 (構想日本会員は無料です)※学生の方は受付にて学生証をご提示ください。

◯懇親会 :一律 5,000円(参加希望の方のみ。事前登録が必要です) 

 「大正大学 5号館 8階 鴨台食堂」

 フォーラム終了後、ゲストを囲んで懇親会を開催します。
  
 ※時間・場所にご注意のうえ、事前にお申込み下さい。

★今回は、淡路島、奥尻島の≪ここでしか買えない特産品≫の販売があります。是非、覗いて見てください。★

フォーラムへのご参加は2月4日(月)12:00まで お電話、FAX、E-メール info@kosonippon.org  にお願いします。

HPからのお申し込みはこちら http://kosonippon.org/wp-manager/forum/index.php

――――――――――――――――――――――――――――――――
*参加申し込みに関するお問い合せは、事務局 堺/稲垣まで。TEL 03-5275-5607、FAX 03-5275-5617
*内容に関するお問い合せは、伊藤/田中まで。TEL 03-5275-5607

■ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ■

【3】ご案内 
——————————————————————
(1)第6期 現場みらい塾 受講生募集中

現場みらい塾は、ハウツー的なスキル中心の従来型の自治体職員向け研修ではありません。
自治体のどの仕事にも応用できる「知恵の出し方を身につけるトレーニングの場」です。
行政職員を中心に、議員や民間企業等で働く人などが一緒に議論し、多様なものの見方と知恵の出し方を学び合うゼミ形式のプログラムです。

参加申込みやプログラム等の詳細は、下記のURLから現場みらい塾ホームページをご確認ください。
http://kosonippon.org/wp-manager/project/detail.php?id=793

【日程】
第1回:2月 9日(土)10:00~18:00
第2回:2月23日(土)10:00~18:00
第3回:3月 9日(土)13:00~18:30、10日(日)10:00~16:00

【お問い合わせ】
構想日本:田中、永由 TEL:03‐5275‐5607 E-mail:info@kosonipon.org

—————————————————————-
(2)岡山県 新庄村議会主催の「住民協議会」1月12日(土)第3回
 
★特徴★
1.構想日本が協力するこれまでの自治体の中で、人口が最小(931名☆)。
2.議会自体が主催する住民協議会は全国初!!
3.選挙人名簿から無作為に選ばれた120人の中から応募のあった14名の住民が参加。応募率11.7%は、過去の住民協議会の中で最高。
4.応募者の女性の割合が42.9%、40代以下が57.1%と、新庄村が行う会議の中では群を抜いて、女性と若者の割合が高い。
5.テーマは「老朽化した村役場庁舎をどうするか」

☆住民基本台帳人口(2018年11月30日現在)

【開催日時】第2回:1月12日(土)9:30 ~ 12:30(予定)

【会  場】新庄村公民館 大会議室
 
今後の予定など詳細は、構想日本ホームページをご覧ください。
 http://kosonippon.org/wp-manager/project/detail.php?id=789&city=143

—————————————————————-
(3)島根県 松江市 住民主催の住民協議会 1月13日(日)第3回

★特徴★
1.住民団体主催の住民協議会は全国初!!
2.県庁所在地に原発を持つ松江市民が、『原発』を賛成か反対かではなく、自分のこととして考えることが目的。
3.「自分」「地域」「市・県・国」「中国電力」ができること、日常生活で感じる身近なことを基に取りまとめ、各所に提案を行う。

【開催日時】第3回:1月13日(日)13:30~16:30(予定)

【会  場】松江市市民活動センター 201・202研修室
 
【主  催】自分ごと化会議in松江実行委員会

第3回会議の詳細やこれまでの活動報告などは、自分ごと化会議in松江実行委員会が運営するブログに掲載しています。是非、ご覧ください。

☆ブログを更新しました!(1月9日)☆
『ヤフー株式会社 代表取締役社長 川邊健太郎さまよりメッセージをいただきました!』
 https://ameblo.jp/jibungotokakaigi/

▲ 2018年度の事業仕分け、住民協議会、施設仕分け実施一覧 ▼ 
http://kosonippon.org/wp-manager/blog/?page_id=1447

■ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ■

【4】会員募集・寄付のお願い

政治がこのままではいけないと思う人、日本をもっと素敵な国にしたいと思っている人・・・是非、構想日本の活動にご参加、ご支援ください。
————————————————————

「住民協議会」「ふるさと住民票」など、地方自治から日本の底上げを図っていきたいと思っています。
皆様のご参加、ご協力いただければ幸いです。

◯構想日本会員(個人)年会費1口10,000円(1~10口)、入会金2,000円 (WEBからお申し込みいただく場合は入会金免除)

◯構想日本会員(法人)法人会員A 年会費1口300万円、入会金30万円/ 法人会員B 年会費1口 50万円、入会金30万円/ 法人会員C 年会費1口 10万円、入会金5万円

詳細は、こちらからご覧ください。 http://kosonippon.org/wp-manager/info/index.php#member

――――――――――――――――――――――――――
(編集後記)

皆様無事新年を迎えられましたでしょうか。
お正月は、初詣、初夢、書き初め、お雑煮、お節料理、お屠蘇、七草粥。
凧揚げ、はねつき、独楽回しなども、伝えていって欲しいと思います。

〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓

◆J.I.メールニュースは、構想日本の活動情報などをお届けする無料のメールマガジンです。1.代表及びスタッフが名刺交換させていただいた方、2.ホームページで直接購読を申し込まれた方に配信しています。
◆登録・配信停止・アドレス変更は、 news@kosonippon.org へご連絡いただくか 以下のURLにて手続きして下さい。http://kosonippon.org/wp-manager/mail/regist.php
◆みなさんの個人情報は構想日本が厳重に管理し、構想日本の活動に関わるご案内をお送りする以外、使用することはありません。
◆転載をご希望の場合は、info@kosonippon.org までご一報下さい。

◆構想日本会員・寄付は、随時募集しております。詳細はこちら→http://kosonippon.org/wp-manager/info/index.php#member

□■□ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓
発行 : 構想日本、発行責任者 : 加藤秀樹
Copyright(C) 1999-2019 -構想日本- All rights reserved.
┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ □■□

*********読者の声***********

◆ 自治体職員 平岡 直也氏(2019/01/11)

読者の声

年末に引き続き、大所高所からの問題提起、勉強になります。

ありがとうございます。

耳障りのよいニュース、意見だけにふれて安穏とするのではなく、まずは、厳しい現状と未来予測をちゃんと認識するのが大事でしょう。

私もそうですが、それぞれの生活があり、その生活を守ること
豊かにすることが誰しも最重要事項でありますが、「持続可能性」という観点で、将来にわたって安心・安全を確保できるような政策、行動を選択していければと思います。

メルマガNo889の松浦祐子さんの寄稿で、以下のようなお話が
ありました。

「・医師は、治療の選択肢を示し、それぞれの長所・短所を示す
・患者側は、信頼できる情報を選び、最後は胸に手を当てて、
自分の価値観を大切にして決める」

「重要なのは『二つ以上の選択肢があること』『経験や勘ではなく、情報に基づくこと』『自分の希望、意向を大切にしつつ、医者や家族と話し合い、1つ1つ確認しながら『意思決定』すること』です。

医師が、治療方針を一つだけ示して、患者がYESかNOの判断を下すのは、意思決定とは言えません。」「『医師を政府』、『患者を国民』に置き換えても、成り立つ」

政策は、医療よりもずっと幅が広く、当事者、関係者も多岐にわたる上、選択肢があることすら知らされぬまま進んでしまうこともありますが、政治・行政・メディアなどがうまく機能し、より多くの人が問題を自分ごと化し、当事者性を持って、主体的に一つひとつ賢い選択をしていけることを願います。

みんながもっと政治に関心を持ち、政治家や行政と共に課題に取り組んでいく場や関係性ができればよいでしょう。

私自身地元の区議のサポーターをやらせていただいていますが、高齢のメンバーが多く、もっともっと若い世代を巻き込んでいく必要があると感じます。

そのためには、未来への期待や希望、活動自体の楽しさなど、明るさや柔軟さも必要で単に厳しいだけでは広がらないと思います。