【No.711】「今こそローカリズム・日本の祭シリーズ 第七弾 尾張津島 天王祭」 |至学館大学・伊達コミュニケーション研究所長  石田 芳弘氏|
2015.06.25

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J.I.メールニュース No.711 2015.06.25 発行

「今こそローカリズム・日本の祭シリーズ 第七弾 尾張津島 天王祭」

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【1】<巻頭寄稿文>

「今こそローカリズム・日本の祭シリーズ 第七弾 尾張津島 天王祭」

至学館大学・伊達コミュニケーション研究所長 石田 芳弘

【2】<お知らせ>

(1) 第213回J.I.フォーラム  本日開催! まだ間に合います

「老・病・死を考える」

(2) シンポジウム「たったひとりのために。~生きることを支援する~」開催 in京丹後市

(3) 地方議員セミナー 7月3日(金)、 4日(土)開催

(4)「現場みらい塾」第2期 開催中、第3期 募集中

(5) Yahoo!ニュースオーサー記事更新!

【特集】<国立競技場の建て替え>

今、指摘されている問題点を、あらためて見なおしてください。

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【1】「今こそローカリズム・日本の祭シリーズ 第七弾 尾張津島 天王祭」

至学館大学・伊達コミュニケーション研究所長 石田 芳弘

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まず祭の名前を「天王祭」と呼ぶことに注目したい。

この「天王」は津島神社の祭神である牛頭天王(ごずてんのう)のこと。牛頭天王とは元々インド祇園精舎の守護神で、我が国にわたって薬師如来の垂迹(すいじゃく)とされ、除疫神として祀られた神様である。

垂迹という意味は渡来宗教である仏教の仏が、日本土着の神の姿で現れるという神仏習合(しんぶつしゅうごう)の思想である。ここに、日本特有の祭の面白さをまず知っておきたい。

この多神教を土台とする神仏習合の日本人の宗教観が、ユダヤ教をはじめとする一神教の普及抑制に働いたのではないかというのが私の仮説である。

次にこの祭は川祭であるという点に注目したい。水があらゆる生命体の源であるという観念は原始の頃からあったのだろう。だから日本神話には瀬織律姫(せおりつひめ)※という神が登場する。

「水に流す」という日本語があるが、祭で人々の穢(けが)れを川に流して再出発という、伊勢式年遷宮同様の「再生思想」が祭に込められていると考えられる。

津島祭の最も大切な神事は御葭(みよし)神事と言って、葭(よし)の束に神が降臨する。神迎えの宵祭、神送りの朝祭が終わった後、参詣者の穢れを一身に背負った御葭を川に流す神事を、神社関係者だけで行う。

神迎えをする宵祭には観光客が群集する。夏の太陽も陰る頃、4艘の車楽船(だんじりぶね)に提灯の明かりがともる。夜の帳が下り、凪いだ川面をゆらりゆらりと優雅に動き出す。桟敷にもたれ遠景から見る車楽船の動きはアニメーションを見ているようで、スロー文化の極致だった。

祭囃についてはまた別の祭で述べるが、一言で言うと、所により祭により千差万別、邦楽としての様式は一定であるものの、多様性に富み一種の方言と考えてよいと思う。

ところで、元々この祭は6月14・15日に行われていたが、陰暦を太陽暦に変えて7月の第4土・日にしたという。私はこの祭日を変更する事には多少の抵抗を感じていた。陰暦と太陽暦の差には違和感は無いが、日曜日に合わせる考えに異議ありだ。1週間の6日働いて最後の1日を安息日と決めたのは旧約聖書である。が、東洋の宇宙観には7という数にも意味を持たせているので、まあいいかと頑(かたく)なを捨てる気になった。

「日本の祭の最も重要な変わり目は見物と称する群れの発生、すなわち祭りの参加者の中に信仰をともにせざる人々、いわばただ審美的な立場からこの行事を観望する者のあらわれたことである。」と柳田国男は述べている。「祀る」が「祭り」になりさらに「まつり」になった。

大多数の見物客は、なぜこの祭をやるのか、だれが運営しているのか、考えはしないだろう。

しかし、この600年の歴史を刻む津島天王祭は、日本人の先祖崇拝の信仰心が岩盤であることは確かである。

※瀬織津姫 大祓詞に出てくる神 治水神、祓神、水神として知られる。

今年(2015年)の尾張津島 天王祭は 7月25日(宵祭)、26日(朝祭)

https://www.city.tsushima.lg.jp/shokai/matsurikyoudo/tennoumatsuri.html

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石田 芳弘(いしだ よしひろ)

愛知県議会議員、犬山市長、衆議院議員など、地方、中央の政治と行政を経験。特に教育、文化行政に力を入れた。「まちは生涯学習の最良の教室である」というのが持論であり、学校教育も生涯学習の一環であると考え、市民が教師の総合学習や全市博物館構想を推進。また、シンクタンクの研究員として先進国の地方議会を視察、研究。我が国地方議会も議院内閣制を導入すべしという、地方議会改革論議のオピニオンリーダーである。

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【2】(1) 第213回J.I.フォーラム 「老・病・死を考える」

体と心のケアは一体です。また、介護を通して若い人にとっても他人事ではありません。是非ご参加ください。(加藤 秀樹)

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仏教では、生老病死は人間が避けられない「四苦」とされています。しかしつい最近まで、日本社会全体としては四苦は片隅に置かれ、経済成長や豊かさの追求が中心課題でした。

ところが10年ほど前から、日本社会全体に四苦が重くのしかかってきました。生は少子化として。老病死は医療・介護という形で。65歳以上の日本人が人口の1/4を超えました。個人として老病死にどう対するかが、今や社会全体の大問題です。

「患者の葬儀に参列する医師」の佐藤さん、死後のことを扱ってきた僧侶の世界から医師になった対本さん。お二人ならではのお話を語っていただきます。

◯日 時:平成27年6月25日(木)18:30~20:30(開場18:00)

◯会 場:日本財団ビル2階 大会議室  港区赤坂1-2-2 TEL 03-6229-5111

◯ゲスト:佐藤 伸彦(ものがたり診療所所長)

対本 宗訓(僧医、リンデンクリニック院長)

◯コーディネーター:加藤 秀樹 (構想日本 代表)

◯主  催:構想日本

◯定  員:160名

◯参加費:一般 2,000円 / 学生 500円 (構想日本会員は無料です)
※学生の方は受付にて学生証をご提示ください。

◯懇親会参加費:4,000円(ご希望の方は下記懇親会参加に○をつけてください)
※ゲストを囲んで、下記の会場で懇親会を開催いたします。

「頤和園(いわえん)溜池山王店」
港区赤坂1-1-12 TEL 03-3584-4531

お申し込みはこちらから http://kosonippon.org/wp-manager/forum/index.php

*参加申し込みに関するお問い合せは、事務局 木下明美まで。 TEL 03-5275-5607

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(2) シンポジウム 「たったひとりのために。~生きることを支援する~」 開催 in京丹後市

パネルディスカッションに、代表の加藤が登壇致します。

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たったひとりの、あなたを救う。

京丹後市では、基礎自治体の大本、副詞の原点である「命そのものを支え守る」取り組みとして「誰一人置き去りにしないまちづくり」を推進しています。
この取り組みの一環として、シンポジウムを下記の通り開催いたします。

◯日 時:平成27年7月4日(土)13:30~16:15

第一部  基調講演:「生きるとは」

講 師:玄 秀盛 (公益社団法人 日本駆け込み寺 代表)

第二部  パネルディスカッション:「多様な人、多様な問題の支援とは」

コーディネーター:加藤 秀樹 (構想日本 代表)

パネリスト:玄 秀盛(公益社団法人 日本駆け込み寺 代表)

天満 美穂(日本駆け込み寺 兵庫サポートセンター、自立生活支援センター歩 代表理事)

天満 康志(日本駆け込み寺 兵庫サポートセンター、自立生活支援センター歩 スタッフ)

中山 泰 (京丹後市長)

◯会 場:京丹後市峰山総合福祉センター2階 コミュニティーホール(京都府京丹後市峰山町杉谷691)

◯主  催:京丹後市健康長寿福祉部 寄り添い支援総合サポートセンター

◯参加費:無 料(事前申込み 不要)

◯お問い合わせ 電話 0120-125-294

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(3) 地方議員セミナー 7月3日(金)、 4日(土)開催

今こそ議員が地方創生の主役に
~自治体の課題把握と解決のための実践講座~

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地方創生など、日本中で人口減少と地域の活性化に向けた取り組みが始まりました。一方、多くの自治体の財政状況は危機的です。今の施策の何を捨て、何を残すかが迫られているのです。もはや行政に任せておける時代ではありません。議員、議会が主導すべき時代です。また、これまで以上に住民に納得してもらうことが大事になります。

そのための基礎となる自治体の財政分析、実施事業のチェック、そして住民との合意形成のし方を実践的に身につけるセミナーを開催します。

新人議員からベテラン議員まで、これから大いに力をふるっていただくうえで、必ず役に立つ内容です。ぜひご参加ください。

【日 時】 平成27年7月3日(金)13:00~17:00、4日(土) 9:30~16:00

【会 場】 構想日本 会議室 (東京都千代田区平河町2-9-2 エスパリエ平河町3F)

※地図 http://kosonippon.org/wp-manager/cp-bin/wordpress/wp-content/uploads/2015/03/unnamed.png

【内 容】<3日(金)>

「住民に納得してもらうには」 加藤秀樹(構想日本)

「政策を実現させるには(仮)」 穂坂邦夫(元志木市長)

懇親会(参加費別)

<4日(土)>

演習「財政状況をチェックするための決算統計の活用方法」 川嶋幸夫(構想日本)

「決算審査への事業仕分け手法の活用」 伊藤伸(構想日本)

ワークショップ(模擬事業仕分け)

※3日(金)の川嶋の演習が4日に、4日の加藤の講演が3日に変更になりました。

【対 象】 市区町村議会議員および都道府県議会議員

【持参物】 ノートパソコン(演習において使用します)

【定 員】 20名(要事前予約)

【参加費】 18,000円(食事、宿泊は含まれません)

【申し込み】メールでのお申込みは、info@kosonippon.orgまで FAXでのお申し込みは、 03-5275-5617まで

※申し込みの際には、お名前(フリガナ)、所属、TEL、FAX、E-mailをご記入下さい。

※〆切:7月2日まで

お問い合わせは 構想日本 伊藤/川嶋/田中 TEL 03‐5275‐5607 まで

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(4)「現場みらい塾」第2期 開催中、第3期 募集中

政策シンクタンクPHP総研と共同で昨年度スタートした「現場みらい塾」。

受講生の満足度が高かったこともあり、今年度は第2期、第3期を開講することとしました。

自治体職員を主な対象としていますが、それ以外の方も参加可能です。是非お申込みください。

テーマ

「”自分事”からはじめる地方自治 ~現場目線で人口減少時代を突破する ~」。

人口減少時代に突入した今日。地域にとって最も必要なのは、直面するさまざまな課題を自分事として捉え、考え、行動できる人材です。前例踏襲を振り払い、マニュアル依存から抜け出して、課題解決と未来創造に挑戦する。そんな強い志をもち、現場で活躍できる地域リーダー人材を輩出することをめざします。

特 徴

1.地域経営の第一線で活躍している講師陣

2.最先端の政策や手法のトレンドを学びとる講義プログラム

3.自ら考え、取り組むことで体得する実践プログラム

『第2期』スケジュール  1回のみのご参加も承ります。

第3回:7月11日(土)10時~18時
第4回:8月8日(土)13時~18時半、9日(日)9時半~16時

『第三期』スケジュール

第1回:9月26日(土)13時~18時半、27日(日)9時半~16時
第2回:10月24日(土)10時~18時
第3回:12月5日(土)10時~18時
第4回:2016年1月16日(土)13時~18時半、17日(日)9時半~16時

その他詳細はこちら

http://research.php.co.jp/event/2015/05/16.php

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(5) Yahoo!ニュースオーサー記事更新!

Yahooニュースにオーサーとして投稿している記事が更新されました。ぜひ御覧ください。

代表 加藤秀樹

◇5月28日「「地方創生」成功のコツ ―現状把握と課題の分析」

http://bylines.news.yahoo.co.jp/katohideki/20150528-00046116/

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【特集】<国立競技場の建て替え問題>

新国立競技場の建て替えをめぐり、混乱が続いている。

槇文彦氏をはじめ、構想日本も1年以上前から新国立競技場の建て替えの問題点を整理し、指摘していた。

しかし、文科省はそれに答えずにきた。その責任は大きい。

そして、そのとき整理した問題点のとおりの混乱が起きてしまっている。

今、指摘されている問題点を、あらためて見なおして欲しい。

「新国立競技場の建て替えは将来世代に誇れることなのか」

http://bylines.news.yahoo.co.jp/katohideki/20140502-00035003/

「国立競技場解体予算を徹底解体しよう。」

http://bylines.news.yahoo.co.jp/katohideki/20141003-00039651/

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《参考》

去る6月16日に「神宮外苑と国立競技場を未来へ手わたす会」が記者会見を開いた。

「新国立競技場現行案に対する緊急市民提言」

動画 http://www.ustream.tv/recorded/63926555

HP http://2020-tokyo.sakura.ne.jp/

記者会見の後 森山高至氏の勉強会が開かれた。

「緊急開催!まだまだ終わらない公開勉強会2 真国立競技場へ」

動画 http://www.ustream.tv/recorded/63928056

ブログ http://ameblo.jp/mori-arch-econo/page-2.html

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