- 【No.682】「今こそローカリズム・日本の祭シリーズ 第三弾 『桑名 石取(いしどり)祭』」 |至学館大学・伊達コミュニケーション研究所長 石田 芳弘氏|
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J.I.メールニュース No.682 2014.11.27発行
「今こそローカリズム・日本の祭シリーズ 第三弾 『桑名 石取(いしどり)祭』」
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【1】<巻頭寄稿文>
「今こそローカリズム・日本の祭シリーズ 第三弾 『桑名 石取(いしどり)祭』」
至学館大学・伊達コミュニケーション研究所長 石田 芳弘
【2】<お知らせ>
(1)【現場みらい塾】第2期、第3期開講にあたってのアンケート
(2)第207回J.I.フォーラム 12月24日 開催
「人口減少――本当の問題は何か」
(3)自治体との共同プロジェクト今後の予定
(4)Yahoo!ニュースオーサー記事更新!
【3】<ご紹介>
(1)民法改正の見直しを考える会 シンポジウム 「要綱仮案を検証する」11月29日(土)
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【1】「今こそローカリズム・日本の祭シリーズ 第三弾 『桑名 石取(いしどり)祭』」
至学館大学・伊達コミュニケーション研究所長 石田 芳弘
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「石」を神と捉えるのがこの祭の名の由来である。
桑名南部を流れる町屋川の清らかな石を取ってきて、氏神である春日神社に奉納する。
「春日神社」とはそもそも奈良春日社を本社とする藤原一族の氏神であるが、ここの春日神社は桑名の産土(うぶすな)桑名神社に有名な神様を勧請したものである。ここが日本の神社の面白いところで、全国どこの神社も土地の産土神社に、有名な神を簡単にしかも幾柱も勧請してくる。
祭から、つくづく多神教の日本人の信仰心が見てとれる。別の言い方をすると日本人は何でもかんでも受け入れる「ごった煮」のような文化を持つ民族ではないかという気がする。
桑名という地は、とても特徴のある、力のあるスポットだ。地勢的には日本一の大河、木曽三川の合流地点であり、伊勢湾の入り口に当たる。列島を東西に分ける重要な港町として古来より栄えた。日本書紀には豪族桑名首(くわなおびと)が登場する。江戸期には東海道五十三次42番目の宿として栄え、幕末期は佐幕派の中核となる。因みに、明治政府は佐幕派となった藩は県都の名前を県名にさせなかったから、日本中の県都名を聞くと、勤王派か佐幕派か一目瞭然である。従って、三重県の県都は津市である。
祭はその土地の過去を背負う。
37台の曳山(ひきやま)をこの祭では祭車(さいしゃ)と呼ぶ。マスコミ報道などで曳山のことを十派一からげに「ダシ」と呼ぶが、この山車(だし)という呼称は、明治政府が言葉の全国統一を目指したもので、一種の言葉狩りではないかと思っている。祭の曳山の名称は、その土地独特の呼び方を尊重すべきであるというのが私の持論である。
ところで「ヤマ」についてであるが、我々の先祖は、死ぬと遺骸を故郷の山に葬った。山とは常に先祖の霊が眠る場所であった。そして先祖の霊は木に降臨する。だから我々は祭の時、山のような高い構造物を作り、木を立て、故郷のエリアを曳き回し、先祖と邂逅する。その構造物を一般的に「ヤマ」と呼ぶ所以である。
桑名の石取祭で圧倒的なのは、祭囃だ。「日本一やかましい」というキャチフレーズ通り、祭車のそばではなるほど会話が困難である。そのやかましい祭囃の基本は簡単。大きな長胴太鼓と大きな鉦を5拍子と7拍子にリズミカルに打ち鳴らす。金属音の鉦と自然音の太鼓、更に風のそよぎのような篠笛のハーモニーが絶妙で、私にはジャズのセッションのように聞こえた。
祭関係者から、真夜中までも繰り出されるこの音に「やかましい!」と苦情を言う新住民がたまにいるという最近の世相も聞いたが、子どもと女性がお囃子を担当していたのもまことにいい光景の祭であった。
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石田 芳弘(いしだ よしひろ)
愛知県議会議員、犬山市長、衆議院議員など、地方、中央の政治と行政を経験。特に教育、文化行政に力を入れた。「まちは生涯学習の最良の教室である」というのが持論であり、学校教育も生涯学習の一環であると考え、市民が教師の総合学習や全市博物館構想を推進。また、シンクタンクの研究員として先進国の地方議会を視察、研究。我が国地方議会も議院内閣制を導入すべしという、地方議会改革論議のオピニオンリーダーである。
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【2】(1) 【現場みらい塾】第2期、第3期開講にあたってのアンケート
構想日本とPHP総研の共同企画として今年度から始まった自治体職員向け研修「現場みらい塾」。来年度は前半と後半にそれぞれ、第2期、第3期を行うことになりました。
テーマはまず、「人口減少を乗り切るために~住民が行政を自分事にすることから~」。現在、カリキュラムを策定中ですが、「このような人の話を聞きたい」、「こういう日程なら参加できる」など、皆さんのご意見を伺い、カリキュラムを充実したいと考えています。
是非、アンケートにお答えください。こちらから⇒ https://docs.google.com/forms/d/1y7dsllUSO9IleodeqM2-PJ63m9WHEw-4K6J3Y-lCMMY/viewform?c=0&w=1
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(2) 第207回J.I.フォーラム 「人口減少――本当の問題は何か」
「地方消滅」という言葉が一人歩きしています。実は、人口減少は40年前から予測されていました。そして、政府もメディアもそれを「望ましいこと」と捉えていたのです(1974年人口白書)。
ところが、今「人口減少は大変だ」の大合唱です。本当に大変なのは何なのでしょうか。
人口が減ることか、それとも、それを受けとめる社会のあり方のほうか。
少子化対策の成否を問わず、日本の人口が増えることは当分ないでしょう。ならば私たちは、今何をしないといけないのでしょうか。一度冷静に考えてみましょう。
歴史人口学と地方自治のエキスパートに来て頂きます。
◯日 時: 平成26年12月24日(水)18:30~20:30(開場18:00)
◯会 場: 日本財団ビル2階 大会議室 港区赤坂1-2-2 TEL 03-6229-5111
◯ゲスト: 鬼頭 宏 上智大学 教授
福嶋 浩彦 元消費者庁長官・中央学院大学 教授 他
コーディネーター : 加藤 秀樹 (構想日本 代表)
◯主 催: 構想日本
◯定 員: 160名
◯参加費: 一般 2,000円 / 学生 500円 (構想日本会員は無料です)
※学生の方は受付にて学生証をご提示ください。
◯懇親会参加費: 4,000円(ご希望の方は懇親会参加と明記してください)
※ゲストを囲んで、下記の会場で懇親会を開催いたします。
「頤和園(いわえん)溜池山王店」 港区赤坂1-1-12 TEL 03-3584-4531
※フォーラムへのご参加は、 info@kosonippon.org にお願いします。
なお、お申し込みの際の必要事項等詳細につきましては、HPを御覧ください。
( http://kosonippon.org/wp-manager/forum/regist.php?m_forum_cd=331 )
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*参加申し込みに関するお問い合せは、
事務局 木下明美まで。 TEL 03-5275-5607
*内容に関するお問い合せは、
伊藤/田中まで。TEL 03-5275-5607
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(3) 《自治体との共同プロジェクト今後の予定》
11月29日(土)30日(日) 兵庫県 加古川市 公開事業評価
http://www.city.kakogawa.lg.jp/18,66589,178.html
今年7月に就任した岡田康裕市長のリーダーシップにより初めての実施。「オープン」をキーワードに掲げ、徹底した情報公開と市民の行政参加を進める市政をサポートします。
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(5) Yahoo!ニュースオーサー記事更新!
Yahooニュースにオーサーとして投稿している記事が更新されました。ぜひ御覧ください。
代表 加藤秀樹
◇11月12日 「政治とカネ」せめて一般国民、企業並みにせよ
http://bylines.news.yahoo.co.jp/katohideki/20141112-00040668/
◇10月3日 「国立競技場解体予算を徹底解体しよう。」
http://bylines.news.yahoo.co.jp/katohideki/20141003-00039651/
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【3】<ご紹介>
構想日本が協力している活動に関するお知らせです。
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(1)民法改正の見直しを考える会 シンポジウム 「要綱仮案を検証する」
民法改正の作業が急ピッチで進められており、8月に「要綱仮案」が決定されました。
「契約」など私達の生活に身近な法律が、国民的議論が全く行われないまま、大改正されようとしています。一体誰のための、何のための改正なのでしょうか。
この法案の問題点や、全体像が把握できる内容となっています。この機会に、ぜひご参加ください。
◇日 時 平成26年11月29日(土)午後1時〜5時30分
◇場 所 専修大学5号館5階551教室(東京都千代田区神田神保町3‐8)
http://www.senshu-u.ac.jp/univguide/profile/campus.html
◇定 員 200名(先着順) 事前申込あり(当日もOK)
◇参加費 無 料
◇講 師 内田清人氏(司法制度調査委員会副委員長)、鈴木仁志氏(東海大学特任教授)、加藤 雅信氏(名古屋学院大学教授)、角紀代恵氏(立教大学教授)、新藤 宗幸氏(千葉大学名誉教授)。司会:杉山 真一弁護士。
◇申込先 詳細はこちらから http://kaisei-minaoshi.cocolog-nifty.com/blog/
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