【No.442】ハイチ地震と新しい公共
2010.03.11

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J.I.メールニュースNo.442 2010.03.11 発行
「ハイチ地震と新しい公共」
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◆◇ 目 次 ◇◆
【1】 「ハイチ地震と新しい公共」
衆議院議員 山内 康一
【2】 第152回J.I.フォーラムのご案内 3月26日
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【1】     「ハイチ地震と新しい公共」
衆議院議員 山内 康一
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国連世界食糧計画(WFP)議員連盟主催のハイチ大地震の緊急支援報
告会に参加した。そこで被災者への食糧配給の模様を写したスライドを
見たが、実際に食糧を配給しているのはWFPの職員ではなかった。
アイルランドのGOAL、アメリカのCAREやワールドビジョンなど、
国際NGOのスタッフだった。
国連職員が、被災者に食糧を直接手渡すことは実はほとんどない。WFP
はロジスティックスの専門集団であり、海外から輸送機や船、トラックで
大量に食糧を持ち込み倉庫にストックし、倉庫から被災者の住む村々へは
NGOが運ぶ、という役割分担が一般的だ。筆者もNGOに勤務していた
頃、倉庫でWFPから小麦を受け取り、それを地方の難民キャンプの人た
ちや帰還した元難民に配給する仕事に携わった。
行政機関であるWFPが、何でも直営でやるのはそもそも不可能だ。いま
やNGOとの協力なくしては国連の緊急援助は成り立たない、というのが
常識である。資金調達、大量の物資輸送などは、国連WFPの得意分野で
ある。他方、地域に密着したきめ細やかな支援活動は、NGOが得意だ。
それぞれが補い合って緊急援助がなり立っている。NGOとの協働が、官
僚的な国連機関の機能不全を防いでいる。
日本でも行政とNPOとの協働は今後ますます重要になる。鳩山総理が唱
える「新しい公共」にも通じる発想だ。新たな社会問題が発生するたびに、
新しい法律ができ、新しい予算がつき、新しい部署ができて担当する公務
員が増え、官僚機構が肥大化していく、というモデルは、財政難の日本で
はもはや機能しない。国連機関を見習って、そろそろ日本政府も行政の限
界に気付き、NPOとの協働を本格化すべきである。
震災後のハイチといい、いまの日本といい、危機的な状況のときにこそ、
「新しい公共」の担い手のNPOセクターは重要である。公務員を増やす
より、NPOとの協働を増やすべきである。

【2】 第152回J.I.フォーラムのご案内
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「『政治とカネ』問題、もう打ち止めにしよう」

政権交代しても「政治とカネ」の問題が止みません。野党はここぞとばかり
に追及しますが、最後は弥縫的な法律改正で終わり、また同じ問題が繰り返
す。こんなことが数十年来続いています。
重要な政治問題が山積している時に日本はこんなことをやっていていいので
しょうか。
問題解決の核心は情報開示の徹底です。具体的には(1)国会議員の政治団体の
一本化 (2)「外部監査」の義務化 (3)すべての収支報告書のインターネット公
開と複写の解禁です。これをしなければ何をしても根本解決にはなりません。
私たちはこのフォーラムを「政治とカネ問題を打ち止めにする会」にしたい
のです。

≪開催概要≫
○日 時:平成22年3月26日(金)18:30~20:30
○会 場:日本財団ビル2階 大会議室
港区赤坂1-2-2 TEL 03-6229-5111(代)
http://www.nippon-foundation.or.jp/org/profile/address.html
※会場のセキュリティの都合上、本案内状を会場1階で提示してください。
○開 演:18時30分(開場:18時00分)
○討論者:岩井 奉信(日本大学教授)
柿沢未途(衆議院議員)
柴山 昌彦(衆議院議員)
平 将明(衆議院議員)
野中 尚人(学習院大学教授)
三木 由希子(情報公開クリアリングハウス 理事)
国会議員 各政党より調整中
加藤 秀樹(構想日本代表)
○フォーラム参加費:2,000円(シンクネット・構想日本会員は無料です)
○懇親会参加費:4,000円
(ご希望の方は下記懇親会参加に○印をつけてください)
※ゲストを囲んで、下記の会場で懇親会を開催いたします。
「恵比寿BIAN 霞ヶ関店」
千代田区霞が関3-2-5 霞が関ビルディング霞ダイニング1F
TEL 03-3592-3101
http://r.gnavi.co.jp/e494100/
————————————————————–
参加ご希望の方は、3月25日までに出欠の是非を、下記のメールアドレス
にお申し込み下さい。
forum@kosonippon.org
お名前

所属

ご連絡先

懇親会に     参加する      参加しない
————————————————————–
*参加申し込みに関するお問い合せは、
事務局 木下明美まで。TEL 03-5275-5665
*内容に関するお問い合せは、
フォーラム担当 西田陽光まで。TEL 03-5275-5607
————————————————————–

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