【No.165】《トリビアの泉-「政治資金規正法」版》
2004.09.14

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トリビアの泉-「政治資金規正法」版
JIメールニュースNo.165  2004.9.17
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■■ 目次 ■■
1.《トリビアの泉-「政治資金規正法」版》

2.《第87回「J.I.フォーラム」のご案内》

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1.《トリビアの泉-「政治資金規正法」版》
― とにかく把握しにくいお金の流れ ―

構想日本 政策担当ディレクター

冨永 朋義

政治の世界には、”トリビア”ネタが山のようにある。特に「政治とカ
ネ」について。”またか…”という気もするが、現在捜査中の「日本歯科医
師連盟(日歯連)」のヤミ献金疑惑は、橋本元総理が検察の事情聴取を受
けるなど、久々にスケールが大きい話かもしれない。
現時点で問題にされているのは、カネの出し手(日歯連)と受け手(平
成研究会:旧橋本派の政治団体)ともに、政治資金収支報告書にその授受
を記載しなかったことだが、そのカネの使い道の解明次第では他の犯罪に
も発展する可能性がある。
この手のスキャンダルが後を絶たないのは政治家のモラルが低いためで
もあるが、同様に「政治資金規正法」が穴だらけであるためでもある。そ
こで、「政治資金規正法」のおかしなことを、『トリビアの泉』風に簡単
に紹介したい。

●トリビアNo1.資金を合計していない!
私たちは、給料以外に原稿料などの収入があった場合、トータルでいく
ら稼いだのか申告し納税しなければならない。いわばポケットは1つ。
ところが国会議員は、政治資金を受ける団体として、「政党支部」、「政
治団体」、「資金管理団体」の3つのポケットを持てる。それぞれ収支報
告の義務はあるが、全部あわせた報告はしなくていい。報告書の届出先は、
その性格によって総務省だったり都道府県の選挙管理委員会だったりする
ので、仮にあなたが地元の議員の収支全体を見たいと思っても、議員が自
発的に合計の数字を公表しない限り、実際上無理である。

●トリビアNo2.カネの使い途を、ちゃんとチェックしていない!?
政党や議員の収支報告書のなかで、外部の監査(公認会計士または監査
法人)を受ける義務があるのは、政党が出す報告書のうち政党助成金(税
金が原資)に関するものだけである。あとのものは、内部監査人の意見書
を添付するだけでいいのだが、これでは「身内の甘さ」を指摘されてもや
むを得まい。政治資金は税金を使っているわけではないが無税という特典
があり、有権者としては、政治資金がちゃんと政治活動に使われているか
どうかが知りたいのである。今回の事件も、チェックの内容が領収書の有
無など形式的なものであり、政治活動との関連といった支出目的の是非を
チェックする仕組みがないことが背景にある。公開企業は、毎期外部監査
を受けて株主に報告しているのだから、同じ「公器(職)」である政党や
政治家の報告書も、すべて外部チェックしたらどうだろう。

●トリビアNo3.ホームページ上の収支報告書がダウンロードできない!
政治資金収支報告書は、総務省または都道府県の選挙管理委員会で保管
されている。期間は3年、金融機関の顧客情報の保管期間より短い。さら
に、見るだけでコピーできない。なぜなら、法律には「閲覧」とだけ書い
てあるからだ。だから、ある議員の資金の全体を把握しようとすれば、そ
の場で手作業で計算しなければならない。コピーするには、わざわざ情報
公開法にもとづいた手続きをとらなければならないのだ。総務省は今月か
ら届出を受けた報告書をインターネット上に公開しているが(当初予定の
10月より少し早い実施…今回の事件が影響?)、政治資金規正法上で「複
写」の権利が認められていないことを理由に、ダウンロードや印刷ができ
ないように”わざわざ”設定している
( http://www.soumu.go.jp/senkyo/index.html 、当ページの一番下)。
「閲覧」としか書いていない条文を、なぜ直さないのだろうか?

要するに、カネの流れが有権者にはなるべく見えないように、という仕
組みなのだ。では、どうすればいいか?とにかく「ガラス張り」にするこ
とである。具体的には、以下の3つだ。
1.議員個人の「連結収支報告書」の義務化
2.「外部監査」の義務化(支出目的の是非をチェック)
3.収支報告書の「複写」を明文化(何ら制限を設けずにネット上に掲
載)

「ガラス張り」にするという、最もシンプルで最も抵抗が強い見直しに
どれだけ迫れるか、これからの「政治とカネ」の論議のポイントは、まさ
にその点である。その実現に向け、構想日本は縦横無尽に働きかけていく
つもりだ。みなさんも、地元選出の政治家に問いかけてみていただきたい。

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2.《第87回「JIフォーラム」のご案内》
木に教わり、山に叱られる
-効率を求める使い捨て社会からの脱却-
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私たちは気づかぬうちに大事な自然を失ってしまいました。森や山はまだ
ある じゃないかと思う人たちもおられるでしょうが、それは違います。
私たちの生 活は高度経済の成長期を境に大きく変わりました。効率優先
の中で、たくさんの手仕事を失いました。職業が消えることで、そこに引
き継がれ、蓄積されてきた経験や知恵が失われたのです。これは大きな損
失でした。いま地域の活力がないのもそのためです。日本人の資質そのも
のを育んできた土壌でもあったからです。
盛岡の養蜂家・藤原さんと炭焼き名人の勝股さんをお迎えし、手業の
名手・名人を訪ね、その生き方を記録されておられる作家の塩野さんに
引き出し役になって戴き、日々の仕事ぶりや自然の摂理から学ぶ生き方を
大いに語って戴きます。そこに地域の活性化、町づくりの秘訣があると
思います。
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日 時  : 平成16年9月28日(火)
会 場   : 銀座ソニービル8階 ソミドホール
開 演  : 午後6時30分(開場:午後6時00分)
討論者  : 藤原 誠太 (盛岡の養蜂業)
勝股 文夫 (炭焼き名人)
塩野 米松 (作家)
主 催   : 構想日本
定 員  :160名
参加費  :2,000円(シンクネット・構想日本会員は無料です)
懇親会参加費:3,500円
※ゲストを囲んで懇親会を開催いたします。事前申込のみ承ります。
参加申込をしたのちキャンセルする方は必ずご連絡ください。
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参加ご希望の方は、9月27日までに出欠の是非を、下記のメールアドレス
にお申し込み下さい。
forum@kosonippon.org

お名前

所属

ご連絡先

懇親会         参加する      参加しない

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お問合せ:構想日本・西田(電話03-5275-5607)

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