【No.154】マニフェスト・サイクル、若者にも「機会」を
2004.07.02

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マニフェスト・サイクル、若者にも「機会」を
JIメールニュースNo.154  2004.7.2
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■■ 目次 ■■
1.《マニフェスト・サイクル、若者にも「機会」を》
2.《J.I. Action Summary》
3.《第85回「J.I.フォーラム」のご案内》
4.《報告・お知らせ》

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1.《マニフェスト・サイクル、若者にも「機会」を》
構想日本政策スタッフ
福場ひとみ
「機会」がなければ、興味も、関心も持ちようもない。マニフェス
トはその機会を提供する。5月12日、21世紀世紀臨調(新しい日本を
つくる国民会議) http://secj.jp/index.htm 主催による「マニフェ
スト検証・第1回大会」が開かれた。昨年11月の総選挙で各政党が競
い合ったマニフェスト。構想日本を含む8団体が各党の検証結果を公
表した。
会場は永田町にある東急キャピトルホテルの大広間。300人の参
加者の名簿を見てみた。政党関係者や記者クラブを軸としたマスコミ
関係者、大学の研究者など、招待されているのは、年配の男性たちば
かり。
ここには、若い世代の人がほとんどいない。私の見たところ、20代
らしき人は数人しかいなかった。様々な事情でオープンな会に出来な
かったのは仕方ないと思うが「国民に開かれた議論を」とは言いつつも、
世代・分野とも限られた人々しかいない。政治や政策をより国民に関心
を持ってもらうためにマニフェストは出来たはず。これを受け止めるの
は、広く国民であるべきだ。
主催者の21世紀臨調は挨拶のなかで「これから毎年こういった会を
重ねることによって、マニフェスト・サイクルを定着させていきたい」
と言った。この「マニフェスト・サイクル」とは、政策の立案から実行、
検証の過程の循環を、国民の目に見える形で行っていこうとする試みで
ある。こういった理念で始まったマニフェスト・サイクルを、政治・政
策の関係者でなりたつ「永田町」を頂点とした世界の内側だけに完結さ
せないためにはどうすればいいのだろうか。
例えば、こういった場所に進んで学生を呼んでもいいのではないだろ
うか。マスコミや研究者はいつも若者が政治に関心を持たないことが問
題だと嘆く。これは、若者の実態を的確に捉えてのことなのだろうか。
この間まで学生をしていた私自身の体験を通して、確信を持っている
ことだが、いま、政策をより知ろうとしている学生は多数存在している。
具体的には、各政党のマニフェストを比較したサイトを立ちあげた
SEIRON(セイロン) http://www.seiron.org/ や、毎年全国から学生を
百人集め、政策立案コンテスト「GEIL」(ガイル)を開催している学生
シンクタンクWAAV(ワーブ) http://www.waav.org/ などがある。彼ら
は政策を知り、より理解しようと行動を起こしている。
マニフェストはまだ始まったばかり。それに対する期待感は、若者に
とっても同じ。去年の選挙でマニフェストを実際に取りに来たのは、ほ
とんどが学生だったと聞く。大人たちが、マニフェストを持ち、政策で
選挙を戦おうという姿勢を見せたことに応じて、若者達も政治に興味を
持ってみようと動きはじめている。
一般的には若者は政治や政策に関心を持たないといわれる。その原因
のひとつに、若者に政治や政策決定に参画する機会が少ないことがある
のではないだろうか。だからこそ、「若者は政治に関心がないもの」と
いう先入観を一旦捨て、もっと積極的に政治に参画する「機会」をつく
ることが大切だと思う。意欲を持ったものに機会を与え、主体的に関わ
る意識をもつ若者が少しづつでも増えて、育っていくことが、日本の政
治的風土を根底から変えていくことに繋がると信じたい。
「マニフェスト・サイクル」は「永田町」を超えて、外に飛び出す時だ。
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2.《J.I. Action Summary》
■構想日本の6月の主な活動状況■
(1)教育行政改革
●6/9:提言発表@文部科学省記者クラブ
・画一的な教育行政(国のコントロール)を解消し、「現場(保護者、住
民、学校、市町村等)」が創意工夫を発揮できるような環境をつくる(⇒
教育活動の多様化)。
http://kosonippon.org/wp-manager/prj/edu/
(2)三位一体改革(国と地方)
●6/13:日本公共政策学会で報告(11の自治体で行った「事業仕分
け」をもとに)
・国と地方の仕事を具体的に仕分け、地方に対する国のコントロールを消
することが不可欠であることをアピール。
◎「骨太の方針第4弾(6/9閣議決定)」に、構想日本の主張が反映
・「条例で定めることができる範囲の大幅な拡大」を明記。
http://kosonippon.org/wp-manager/doc/?no=213
(3)社会保障制度改革
●社会保障制度全体のあり方を検討中
・年金、医療、介護の一体化の是非、など。
(4)医療制度改革
●「医療の質」を高めるための制度改革案を作成中
・医療事故発生のメカニズム解明を切り口に検討
(5)中小企業政策
●中小企業を取り巻く制度を総合的にとらえ、政策のあるべき姿について
検討中。
・切り口のひとつは、「産業福祉」的政策と「産業競争」的政策の整理。

上記のほか、「公益法人制度改革」、「国債管理政策」、「農業政策」な
どの政策プロジェクトが進行中。
詳しくは、 http://kosonippon.org/wp-manager まで。

(文責:政策担当ディレクター 冨永朋義)
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3.《第85回「JIフォーラム」のご案内》
女性必見!男性超必見!!
-女性リーダー達の勇気と元気と心配り-
「JIフォーラムは、男の理屈っぽい話が多い」という感想を時々戴きま
す(本当はそうでもないのですが)。男だ女だと分けること自体、意味が
ないことだと思います。しかし、私達の回りを見渡すと、女性の方が最近
はどうも元気なようです。
そこで今回は、様々な分野でリーダーとして慕われ、また腕を振るって
いる3人の女性たちに、実体験に基づいた臨場感のある話をふんだんにし
て戴きます。話の引き出し役は、人の能力と魅力を引っ張り出すプロの渋
谷さんです。
日 時  : 平成16年7月27日(火)
会 場   : 銀座ソニービル8階 ソミドホール
開 演  : 午後6時30分(開場:午後6時00分)
討論者  : 小笠原 敬承斎(小笠原流礼法宗家)
牧嶋 博子(TBS報道局社会部部長)
本間 絹子(電通コピーライター/CMプランナー)
ご依頼中

コーディネーター: 渋谷 和宏(日経ビジネスアソシエ編集長)
主 催   : 構想日本
定 員  : 160名
参加費  : 2,000円(シンクネット・構想日本会員は無料です)
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参加希望の方は、下記のメールアドレスにお申し込み下さい。
forum@kosonippon.org
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参加ご希望の方は、誠に恐縮ですが7月26日までに出欠の是非を
お知らせ願います。
お問合せ:構想日本・西田(電話03-5275-5607)
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4.《報告・お知らせ》
●5月25日第83回 「J.I.フォーラム」
なぜ「食べもの」が危なくなったのか?
-牛、鶏、野菜・・ ・大量生産・消費と地産地消-
今回は、鳥インフルエンザ、BSE、その他、農薬、添加物、遺伝子組
替え食品など、食べものを通した危険が私たちにせまる中、『地産地消』
をキーワードに、食べものについて、また農業のあり方などについて現場
を踏まえた熱い議論が交わされました。
くわしくは http://kosonippon.org/wp-manager/forum/log.html?no=1099 を
どうぞ。

●「権力の道化」 櫻井よしこ  (新潮社)
「新潮45」2~5月号で道路公団改革の決定プロセスを克明にレポートし
てきたジャーナリストの櫻井よしこさん。これに大幅に加筆修正を加えた
本が出版されました。民営化が全く形だけになった背後に何があったのか。
国民不在の政治家、正義の味方を装いながらその政治家にすりよる「道
化」。これが真実です。
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