- 【No.719】 神戸から福島へ「学びのバトン」 |ふくしま学びのネットワーク 理事・事務局長 前川 直哉氏|
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J.I.メールニュース No.719 2015.08.20 発行
神戸から福島へ「学びのバトン」
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【1】<巻頭寄稿文>
神戸から福島へ「学びのバトン」
ふくしま学びのネットワーク 理事・事務局長 前川 直哉
【2】<お知らせ>
(1) 第215回J.I.フォーラム 本日開催!
「で、どうする ー 新国立競技場」
(2) 「ふるさと住民票」の提案 記者発表
(3) 今月の構想日本の活動
(4)「現場みらい塾」 第3期 募集中(※日程変更)
【特集】<国立競技場の建て替え>
(1) 日本情報発信多言語ウェブサイト「nippon.com」に代表加藤の記事
(2)《お知らせ》
・国会請願プロジェクト
・賛同署名募集
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【1】 神戸から福島へ「学びのバトン」
ふくしま学びのネットワーク 理事・事務局長 前川 直哉
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2014年3月、私は10年間勤務し、自身の母校でもあった神戸市の私立灘中学校・高等学校(灘校)を退職し、福島県福島市に転居しました。現在は福島の地で「一般社団法人 ふくしま学びのネットワーク」という非営利の団体を立ち上げ、学校の先生方と緊密に連携しながら、高校生を中心とする福島県内の生徒たちの学びのサポートを行っています。
転機の背景にあったのは、神戸と福島、二つの地で起こった大きな災害でした。私自身、1995年の阪神・淡路大震災で被災した経験を持っています。高校三年生で大学受験のさなか、早朝に襲ってきた大きな揺れは、私たちの街・神戸を一瞬でぐちゃぐちゃにし、日常を奪い去っていきました。
これからどうなるのか。大学受験どころではないのではないか。飲み水や食べ物の確保に追われ、不安と動揺ばかりの中、数日後に灘校の担任の先生から電話が掛かってきました。安否確認や、受験書類に関する伝達の後、先生は仰いました。「いいか、大変やと思うが、こういう時こそちゃんと勉強するんやで」。最初は驚き、真意が分からなかったものの、その後も先生方は私たちに次のように語りかけてくださりました。
「震災で、多くの物が壊れた。神戸の街並みすら、失われてしまった。けれど、人が人に伝えたこと、君たちが学んだことは、どんな災害があっても決して壊れることはない。だから、今こそ学ぶんだ。それがこの街の復興につながる」。
そうお話してくださる先生方自身、震災によって大きな被害にあわれた方ばかりでした。私たちは先生方の言葉に励まされ、もう一度頑張ってみようと、再び立ち上がることができたのです。
ひょっとするとこうした言葉は、大きな災害や戦争の後、各地の先生方が子どもたちに伝えてきたメッセージなのかもしれません。私は20年前の神戸で、大切なバトンを受け取った一人として、今度は自分がそれを誰かに渡す番だと考え、福島に骨を埋めようとこの地にやってきました。
福島に転居して一年余り。幸いなことに、福島県内外の多くの方に力強く支えて頂きながら、数多くの活動を展開することができています。これまでに県内の多くの子どもたちに、学びの大切さについて伝える機会を頂いてきました。ここで出会った子どもたちに「学びのバトン」を渡し続けることが、私の使命です。そしてもし誰かが、受け取ったバトンを今度は別の誰かに渡そうと考えてくれたなら。繋がっていく「学びのバトン」に思いを馳せながら、日々子どもたちと向き合っています。
※「ふくしま学びのネットワーク」は非営利の団体で、活動の趣旨にご賛同いただける皆様からの会費・寄付により運営されています。団体の活動や賛助会員・寄付のお申込方法については、下記の公式サイトをご覧ください。
http://www.fks-manabi.net/
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前川 直哉 様 (まえかわ なおや)
1977年、兵庫県生まれ。灘高校3年在学時に阪神・淡路大震災で被災。東京大学教育学部卒業、京都大学大学院人間・環境学研究科博士後期課程単位取得退学。灘中学校・高等学校教諭(地歴・公民科)を経て、2014年4月より、福島県福島市に転居。現在、東京大学大学院経済学研究科特任研究員、および一般社団法人ふくしま学びのネットワーク理事・事務局長。また2015年4月より、桜の聖母短期大学キャリア教養学科兼任講師。
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*みなさんのご意見をお待ちしています。(800字以内でお願いします)
info@kosonippon.org
いただいたご意見はバックナンバーと共に「読者の声」として以下に掲載しています。メルマガにて抜粋掲載をさせていただくこともございます。
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【2】(1)第215回J.I.フォーラム 8月20日(木)本日開催
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「で、どうする ー 新国立競技場」
新国立競技場建設の白紙撤回は「一度動き出したら止まらない」と言われる日本の公共事業がふりだしに戻った歴史的な瞬間でした。国民の声が政治を動かしたという点でも、画期的なことです。しかし、これはゴールではなくスタートです。
「白紙撤回」の下で隠れている景観や再開発などの問題についても、再整理して議論したいと思います。さらにオリンピックの施設のあり方、都心の競技場、公共施設のあり方など本来政治や行政が考えるべき本質的な問題についても議論していただきます。
そして会場の参加者にも議論に加わっていただき、できれば「論点整理」のようなものが作れるとよいと考えています。
◯日 時:平成27年8月20日(木)18:30~20:30(開場18:00)
◯会 場:日本財団ビル2階 大会議室 港区赤坂1-2-2 TEL 03-6229-5111
◯登壇者:鈴木知幸(元2016年東京五輪招致推進担当課長)
松原隆一郎(社会経済学者)
森まゆみ(作家、神宮外苑と国立競技場を未来へ手わたす会共同代表)
森山高至(建築エコノミスト)
山嵜一也(建築家、ロンドン五輪馬術会場設計監理者) (五十音順)
加藤秀樹(構想日本代表)
◯主 催:構想日本
◯参加費:一般 2,000円 / 学生 500円 (構想日本会員は無料です)
※学生の方は受付にて学生証をご提示ください。
◯懇親会参加費:4,000円(ご希望の方は懇親会参加とお申込み時に明記して下さい)
※ゲストを囲んで、下記の会場で懇親会を開催いたします。
「頤和園(いわえん)溜池山王店」港区赤坂1-1-12 TEL 03-3584-4531
〇当日のインターネット中継は備考欄からお入りください。
http://kosonippon.org/wp-manager/forum/index.php
※ 若干名であれば、まだ受付を致します。直接会場にお越しください。
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(2)「ふるさと住民票」の提案 本日記者発表しました。
仕事などで居住地を時々変える必要がある人や、ふるさとに強い愛着を持ちながらも離れた都市で暮らす人など、近年住民と自治体との関係が多様になっています。住民と自治体を従来の「単線」から「複線」的な関係(柔軟な関係)に変えることを目的として、「ふるさと住民票」の仕組みの提案を、本日記者発表しました。
記者発表には、共同呼びかけ人の中から、群馬県太田市の清水聖義市長、埼玉県和光市の松本武洋市長、香川県三木町の筒井敏行町長、群馬県下仁田町の吉弘拓生副町長、鳥取県日野町の山口秀樹副町長、元我孫子市長で中央学院大学教授の福嶋浩彦さん、構想日本代表の加藤秀樹の7名が登壇。参加した記者は約40名にも上りました。
今回の取組みは、上述の趣旨や目的のみを共有し、その活用方法やアイデアは自治体に委ねています。それこそが「自治」であると考えています。
今日の発表をキックオフとして、全自治体に呼び掛けていく予定です。皆さんも是非「ふるさと住民」になりましょう!
<共同呼びかけ人>
片山 健也(北海道ニセコ町長)
高橋 正夫(北海道本別町長)
菅野 典雄(福島県飯舘村長)
清水 聖義(群馬県太田市長)
金井 康行(群馬県下仁田町長)
松本 武洋(埼玉県和光市)
景山 享弘(鳥取県日野町長)
筒井 敏行(香川県三木町長)
福嶋 浩彦(中央学院大学教授・元千葉県我孫子市長)
山下 祐介(首都大学東京准教授)
加藤 秀樹(構想日本代表)
事務局 構想日本(伊藤、茂垣、山本)
TEL: 03-5275-5607 FAX: 03-5275-5617 Email: info@kosonippon.org
※配布資料はこちらからご覧いただけます。
http://kosonippon.org/wp-manager/project/detail.php?id=681
※本日の発表が早くも記事になっています。
日本経済新聞 http://www.nikkei.com/article/DGXLASFB20H0I_Q5A820C1EAF000/
NHK前橋放送局 http://www3.nhk.or.jp/lnews/maebashi/1066869871.html?t=1440046285
また、本日23時からのテレビ東京系列「ワールド・ビジネス・サテライト」で記者発表の模様が放映される予定です(BSジャパンだと24時から)。是非ご覧ください!
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(3)《今月の構想日本の活動》
8月22日 三重県鈴鹿市議会会派主催勉強会講演
8月23日 茨城県行方市職員及び市民向け研修
8月25日 香川県三木町「第2回まんで願いきいきタウン構想策定委員会」
8月26日 兵庫県加古川市職員研修
8月27日 千葉県富津市 「第3回富津市民委員会」
8月29日 福岡県大刀洗町住民協議会(1)
8月30日 千葉県銚子市事業仕分け
今年度の実施一覧はこちらからご覧いただけます
→ http://kosonippon.org/wp-manager/blog/?page_id=145
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(4)「現場みらい塾」 第3期 募集中
政策シンクタンクPHP総研と共同で昨年度スタートした「現場みらい塾」。
その特徴は、
1.地域経営の第一線で活躍している講師陣
2.最先端の政策や手法のトレンドを学びとる講義プログラム
3.自ら考え、取り組むことで体得する実践プログラム
受講生の満足度が高かったこともあり、今年度は第2期(5月~8月)、第3期(11月~2016年2月)を開講することとしました。
自治体職員を主な対象としていますが、それ以外の方も参加可能です。是非お申込みください。
『第3期』は次の通り ※日程が変更になりました
第1回:11月22日(日)13時~18時半、23日(月)10時~16時
第2回:12月12日(土)10時~18時
第3回:2016年1月16日(土)10時~18時
第4回:2016年2月6日(土)13時~18時半、7日(日)10時~16時
※第3期日程は予定のため今後も変更の可能性があります。
その他詳細はこちら
http://research.php.co.jp/event/2015/05/16.php
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【特集】<国立競技場の建て替え問題>
(1)日本情報発信多言語ウェブサイト「nippon.com」に代表加藤の記事が掲載されています。
《国立競技場問題の本質》
2020年7月、東京オリンピックの開会式は近代オリンピックの歴史に残る画期的なものとなった。
神宮の森に囲まれ、真ん中に赤レンガ色のトラックがある11万m2の真っ青な芝生。
世界各地からの選手たちはその芝生の上で互いの参加を祝福し、健闘を誓いあった。
そこには外界を遮断するスタジアムの高い壁もなく、ましてや屋根もない。
真っ青な芝生の上での交歓には、世界からの観戦者が加わり、その様子が最新技術によるネット中継によって世界中で共有、体感された。
オリンピックの開会式が近未来デザインの巨大なスタジアムと過剰な演出の競い合いから解放されることの素晴らしさを世界が実感した瞬間だった。
続きはこちらから御覧ください → http://www.nippon.com/ja/currents/d00188/
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今、指摘されている問題点を、あらためて見なおしてください。
上記以外に、1年前からお伝えしていた記事です。御覧ください。
「新国立競技場の建て替えは将来世代に誇れることなのか」2014年5月2日 YAHOO!ニュース
http://bylines.news.yahoo.co.jp/katohideki/20140502-00035003/
「国立競技場解体予算を徹底解体しよう。」2014年10月3日 YAHOO!ニュース
http://bylines.news.yahoo.co.jp/katohideki/20141003-00039651/
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(2)《 お知らせ 》
・新国立競技場 「国会請願プロジェクト」
「神宮外苑と国立競技場を未来へ手わたす会」の「国会請願プロジェクト」
◎請願事項
請願事項2.簡素で使いやすいメインスタジアムの計画にすぐに取り掛かってください。
日本の信頼できる建築家たちは、2020東京オリンピック・パラリンピックまでに素晴らしいスタジアムを完成させるでしょう。
http://2020-tokyo.sakura.ne.jp/cn16/pg201.html
詳細は上記を御覧ください。 *国会請願には自筆の署名が必要です。
・賛同署名募集のお知らせ
「神宮外苑と国立競技場を未来へ手わたす会」は緊急声明の賛同署名を募っています。
1,000兆円の赤字を抱えるわが国で、震災被災者、原発避難者がいまだ20万人も故郷や家を失ってさまよっているこの国で、現行計画に突入すれば、亡国の事業といわざるを得ない。
都税による500億円の負担、都有地の供出、都営霞ヶ丘アパートの住民の追い出しも認めない。
私たちは、国民の代表機関である国会で、有識者会議の各委員を証人喚問し、国民全体の利益に関わるこの問題をどう判断したのか、論議がつくされることを望む。(一部抜粋)
ご賛同いただける方は、下記サイトでご署名ください。
◎チェンジ・オルグ【2,520億円の新国立競技場を許さない】(現在85,000人超)
https://www.change.org/ から 「巨額の建設費をかけない新国立競技場 」で検索してください。
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