- 【No.886】「今こそローカリズム・日本の祭シリーズ 第三十八弾 気多(けた)大社 鵜祭(うまつり)」 |至学館大学・伊達コミュニケーション研究所長 石田 芳弘氏|
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構想日本メールマガジン【No.886】 2018.11.22 小雪 発行
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<目次>
【1】第249回J.I.フォーラム 「会員懇談会 2018」
【2】活動ニュース
(1)千葉県 香取市「事業仕分け」11月23日(金・祝)・24日(土)
(2)千葉県 鴨川市「100人会議」11月25日(日)【最終回】
(3)岡山県 新庄村議会「住民協議会」11月26日(月)
(4)その他の構想日本の活動
【3】ご案内 クラウドファンディング実施中 12月3日まで!!
原発をテーマに“日本初”住民主催の住民協議会in松江 開催!
【4】お知らせ
(1)2018年度五井平和財団フォーラム『いま、明日をつくる/Creating Tomorrow Today』
【5】巻末寄稿文
「今こそローカリズム・日本の祭シリーズ 第三十八弾 気多(けた)大社 鵜祭(うまつり)」
至学館大学・伊達コミュニケーション研究所長 石田 芳弘
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【1】 第249回J.I.フォーラム 「会員懇談会 2018」
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◯日 時:2018年 12月3日(月) 19:00~21:00 (出入自由)(開場18:30)
◯会 場:ホテルメトロポリタンエドモント 1階 「クリスタルホール」
東京都千代田区飯田橋3-10-8 電話03-3237-1111
https://edmont.metropolitan.jp/access/index.html
◯定 員:80名 (残り僅かです)
◯形 式:着席 (ブッフェ料理+フリードリンク)
◯参加費:10,000円(一律)
※会員懇談会は、構想日本会員様限定の会ですが、会員様のご紹介があれば、どなたでもご参加いただけます。
皆様お誘い合わせの上、ご来場ください。
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【2】活動ニュース
無作為に選ばれた市民が参加して、議論します。
地域の課題を「自分ごと」として考えるようになり、政治・行政との関わり方や意識が大きく変わります。
傍聴の入退場は自由、無料です(事前登録も不要)。是非、現場でご覧ください。
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(1)千葉県 香取市「事業仕分け」11月23日(金・祝)・24日(土)
「佐原駅周辺活性化拠点整備事業」や「社会福祉協議会活動支援事業」など全36事業が対象
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★香取市「事業仕分け」の特徴★
1.「事業のゼロベースでの見直し」「市民への徹底した情報公開」を目的として、今回初めて実施。
2.無作為に選ばれた市民2000名に案内を送付し、148名が応募。応募率7.4%は、過去5年の事業仕分けのなかで最高。女性の割合が45%と高いのも特筆。
3.事前に行った判定人研修のアンケートでは、「事業仕分けは行政改革の手法として有効か」の質問に、92.2%が「有効、まあ有効」と回答。仕分けに参加する市民の関心がとても高い。
【開催日時】
11月23日(金・祝)9:00 ~17:00(予定)
11月24日(土)9:00 ~17:00(予定)
【会 場】香取市役所(香取市佐原ロ2127番地)
※対象事業などの詳細は、構想日本ホームページからご覧いただけます。
http://kosonippon.org/wp-manager/project/detail.php?id=788&city=138
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(2)千葉県 鴨川市「100人会議」11月25日(日)【最終回】
テーマ<小中学校の跡地活用を中心とした地域の活性化>
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★鴨川市「100人会議」の特徴★
1.小中学校の跡地にとどまらず、小湊地域の地域資源を再発見し、鴨川市全体の活性化につなげる。
2.無作為に選ばれた市民に加え、高校生、大学生、外部の専門家などの多様な知恵とアイデアを結集。
3.市役所内に若手職員中心のプロジェクトチームをつくり、市民と同じ目線で考える。
【開催日時】
第6回(最終回):11月25日(日)13:30 ~ 15:30(予定)
【会 場】鴨川市役所(鴨川市横渚1450番地)
※詳細は、鴨川市ホームページでご覧いただけます。
http://www.city.kamogawa.lg.jp/soshiki_ichiran/zaisei/gyomuannai/shiyuu_zxaisann_kanri/index.html
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(3)岡山県 新庄村議会「住民協議会」11月26日(月)
テーマ<新庄村役場庁舎について>
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★新庄村「住民協議会」の特徴★
1.構想日本が協力するこれまでの自治体の中で、人口が最小(866人)。
2.議会自体が主催する住民協議会は全国初!!
3.選挙人名簿から無作為に選ばれた120人の中から応募のあった14名の住民が参加。応募率11.7%は、過去の住民協議会の中で最高。
4.応募者の女性の割合が42.9%、40代以下が57.1%と、新庄村が行う会議の中では群を抜いて、女性と若者の割合が高い。
5.テーマは「老朽化した村役場庁舎をどうするか」。
【開催日時】
第1回:11月26日(月)18:15 ~ 20:15(予定)
(村役場の現状の理解と、村民のテーマに関する感想)
第2回:1月12日(土) 9:30 ~ 12:30(予定)
(村役場をどうするのかについての基本的な意見交換)
第3回、第4回は来年度実施予定
【会 場】 新庄村 公民館 大会議室
※会場についてのお問い合わせは、新庄村議会事務局まで(0867-56-2626)
▲ 2018年の事業仕分け、住民協議会、施設仕分け実施一覧 ▼
http://kosonippon.org/wp-manager/blog/?page_id=1447
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(4) その他の構想日本の活動
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< 講義 >
2018年10月~隔週金曜日 京都大学経済学研究科・経済学部 特殊講義「公共経営論2」(後期)(代表 加藤秀樹)
公共政策の各論を毎回ゲストの講義で進めます。次回(11/30)のゲストは、杉本志乃氏(一般社団法人Arts and Creative Mind代表理事)です。
これまでのゲストは、玉置半兵衛氏(株式会社半兵衛麸)、井上裕之氏(内閣府審議官)、宮崎稔氏(学校と地域の融合教育研究会会長)。
2018年9月~毎週木曜日 法政大学 法学部「NPO論 II」(総括ディレクター 伊藤伸)
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【3】ご案内 ☆★クラウドファンディング実施中★☆
“日本初”住民主催の住民協議会 自分ごと化会議in松江 -原発を自分ごと化する-
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第一回目は100名近い傍聴者、報道関係者、スタッフで島根大学の会場は大盛況でした。
今、クラウドファンディングのご支援いただいた皆さまへのお返し「詳細レポート」を作成中です。
【開催日程】第2回12月19日(日)/第3回1月13日(日)/第4回2月24日(日)
この会議は全て住民の手作業で、郵送費、会場費、講師等の交通費など自己負担しています。
そこで全体の費用の半分、100万円のご支援を皆さまにお願いしています。
ご支援はこちらから → https://readyfor.jp/projects/JGK-matsue
※詳細は、自分ごと化会議in松江実行委員会が運営するブログに掲載しています。
https://ameblo.jp/jibungotokakaigi/
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【4】<ご紹介> 構想日本が応援している活動に関するお知らせです。
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(1)2018年度五井平和財団フォーラム『いま、明日をつくる/Creating Tomorrow Today』
複雑で大きな環境や社会の問題を前に、無力さを感じることもあるかもしれませんが、どんな人も、明日を築く力を秘めています。あらゆる世代の人々が「変化の担い手」となり、より良い未来に自分らしい方法で貢献していく。そんな多様で豊かな共創社会を展望します。
◆日 時:2018年11月23日(祝・金) 14:30~17:15(開場13:45)
◆会 場:日経ホール(東京都千代田区大手町1-3-7日経ビル3階)
◆料 金:一般4500円、賛助会員・学生3000円(要学生証提示)(全席自由)
チケット購入方法: 詳細はこちらから → https://www.goipeace.or.jp/work/forum/
◯チケットぴあで購入 Pコード 640-434
◯五井平和財団で購入 郵送、 事務局で直接購入(平日9:00~17:00 土日祝は休み)
◆プログラム概要:
■五井平和賞 受賞記念講演
ララ・ハスナ モロッコ王国王女、モハメッド6世環境保護財団代表
「All for the Environment(全ての人々が環境のために)」をモットーに、自国内での環境保護活動を促進し、次世代を育成。世界的にも持続可能な未来に向けた意識啓発に尽力。
■若者のメッセージ「私が起こしたい変化」
「国際ユース作文コンテスト」文部科学大臣賞受賞者の発表。(世界162ヵ国、21,000点超の応募作品中)
■リレートーク「志からアクションへ」
社会の課題を前に何かをしたいと立ち上がり、チャレンジを続ける若者のリレートーク。
<出演者>
西辻 一真(株)マイファーム代表取締役CEO
松崎 英吾 NPO法人日本ブラインドサッカー協会事務局長
村田 早耶香 認定NPO法人かものはしプロジェクト共同代表
<コーディネーター>
西園寺 裕夫 五井平和財団理事長
<コメンテーター>
西園寺 昌美 五井平和財団会長
※すべてのプログラムに日・英の同時通訳がつきます。
主 催 公益財団法人 五井平和財団
後 援 文部科学省
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【5】「今こそローカリズム・日本の祭シリーズ 第三十八弾 気多(けた)大社 鵜祭(うまつり)」
至学館大学・伊達コミュニケーション研究所長 石田 芳弘
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気多と名のつく神社は北陸地方に数社ある。かの有名な飛騨古川の起し太鼓は飛騨気多若宮神社の祭である。鵜祭が行われるのは石川県羽咋市、能登国一宮の気多大社だ。
犬山市から車で4時間半、東海北陸高速道を飛ばし気多大社の鳥居をくぐったのが12月16日午前1時。3時からの神事を待つ間、闇の中深閑と静まり返った「入らずの森」と呼ばれる広大な社叢を見上げ、太古の森そのものに深い感動を覚えた。拝殿・本殿・社殿など5棟が国指定重要文化財、オオクニヌシを祭神とする記紀神話の社であった。
まずなぜこの鵜祭に出かける気になったのかの説明から始める。私の故郷犬山には鵜飼がある。木曽川が飛騨の山間を激しく下って濃尾平野に出、川幅を広げる地点で、文献によると千年以上の昔から鵜飼という漁法が営まれてきた。現在、全国に鵜飼は14か所残っているが、鵜匠が地方公務員である市営鵜飼は犬山市だけである。従って私は鵜飼と鵜については大いに関心があり、日本中の鵜飼はすべて見学している。
神武天皇の父ウガヤフキアエズは鵜の羽の上で生まれたと言われているし、網野善彦著「日本中世の非農業民と天皇」には天皇家と鵜匠の関係が書かれているから日本史における鵜と鵜飼の存在は古い。鵜飼は世界中で行われてはいるが、日本のようなあり方は固有の民俗文化である。
気多大社は、鵜が神様になって祭をすると聞いたので以前からどうしても一度見学したかったのだ。
気多大社本殿での神事は16日午前3時からだが、祭は12月8日能登半島の東側七尾市鵜浦町鹿渡島で鵜を捕獲することから始まる。その時点で鵜は「鵜様」と呼び、神様の扱いを受ける。3人の「鵜捕部(うとりべ)」によって鵜籠で担がれ3日間徒歩にて能登半島を西に横断、羽咋市の気多大社まで連れてくる。「鵜様」は宿泊する家も決まっていて「鵜家(ういえ)」という代々の家系の家に泊まり、道中多くの人々が「鵜様」に来年の幸を祈願しに来る。
気多大社本殿で執り行われる神事は劇的だった。闇の中から何処ともなく宮司の声が重々しく響いてくる。「鵜捕部!鵜籠を静かにおろし、籠を取り捨て、鵜をその所に放て」。神話世界に迷い込んだような身震いがした。鵜が放たれる。一点の明かりを明滅させると鵜はその明かりに向かって翔。その時の飛び方の勢いで来年の吉凶を占うのである。
その後、鵜と参拝者の皆さんと表参道を進み、一の鳥居の立つ千里浜(ちりはま)海岸から未明の日本海に鵜は飛び立っていく。
神事に参加したのは30名ほどの氏子関係者だけのように見えた。直会の席上、宮司から「この祭は大和朝廷の時代から少しも変わることなく同じことを続けている」と挨拶があった。鵜に神が乗り移り、吉凶の占いをするという様式が千年の悠久を感じさせ、祭の真髄を観た。
気多神社 鵜祭 詳細はこちら→ https://www.keta.jp/keta.html
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石田 芳弘(いしだ よしひろ)
愛知県議会議員、犬山市長、衆議院議員など、地方、中央の政治と行政を経験。特に教育、文化行政に力を入れた。「まちは生涯学習の最良の教室である」というのが持論であり、学校教育も生涯学習の一環であると考え、市民が教師の総合学習や全市博物館構想を推進。また、シンクタンクの研究員として先進国の地方議会を視察、研究。我が国地方議会も議院内閣制を導入すべしという、地方議会改革論議のオピニオンリーダーである。
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(編集後記)
小雪、「こゆき」ではなく「しょうせつ」、美しい日本の暦の一つです。
派遣は3年働いたら実質退職。外国人は5年働いたら日本国から国外退去。
労働者に対するこのような態度は、世界からどう見られているのでしょうか。
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