10月25日は第240回のJ.I.フォーラム。テーマは「北朝鮮問題から日本の安全保障、国際政治を
考える」。
北朝鮮をはじめとした日本の安全保障について、感情論ではなく本当に考えなければならないことは何かを中心の論点設定しました。
ゲストには、数日前まで衆議院選挙を戦っていた衆議院議員の石破茂と、金沢工業大学虎ノ門大学院教授で元海将の伊藤俊幸さん。まさに専門家のお二人。
議論の模様は構想日本のyoutubeチャンネルからもご覧いただけますが、以下はディレクター伊藤による実況ツイートです。雰囲気を感じてください。
【構想日本youtubeチャンネル】
第240回J.I.フォーラム 「北朝鮮問題から日本の安全保障、国際政治を考える」 2017/10/25(水)開催 ~本当に考えないといけないことは何か~
【構想日本 統括ディレクター伊藤伸による実況tweet】
本日開催です。
当選して3日しか経っていない石破さんと、元海上自衛隊で海将を務めた伊藤俊幸さんにご登壇いただき、北朝鮮をはじめとした日本の安全保障について議論します。「まともな政策論」を是非聞きに来てください。 https://t.co/5VvIssDsGm
— 伊藤伸@著書「あなたも当たるかもしれない、「くじ引き民主主義」の時代へ~」出版 (@Ito53Shin) October 25, 2017
https://twitter.com/Ito53Shin/status/923120999129759745
まずは伊藤さん「2年前まで海上自衛隊呉地方総監で勤務。皆さんの関心はアメリカと北朝鮮が戦争をするかどうかだろうと思う。私は戦争しないと見ている。2013年の3回目の核実験によって1~1.5トンの核弾頭の保有の可能性が高くなり情勢が変わった」
— 伊藤伸@著書「あなたも当たるかもしれない、「くじ引き民主主義」の時代へ~」出版 (@Ito53Shin) October 25, 2017
伊藤さん「今の状態ではアメリカが北朝鮮に武力攻撃を発動する正当性がない。安保理は経済制裁決議はしているが武力制裁決議はしていない。アメリカは戦争をしたがるとよく見られるが彼らは理屈や国益に繋がらなければ絶対に行わない。」
— 伊藤伸@著書「あなたも当たるかもしれない、「くじ引き民主主義」の時代へ~」出版 (@Ito53Shin) October 25, 2017
伊藤さん「2016年の平和安全法制の際は大議論だったが既に2003年の事態対処法成立の方が重要だった。この法律によって『切迫した危険』によって武力攻撃事態の認定が可能になった。真っ黒が戦争で真っ白が平和だとするとグレーの状況がとても多い(例:不審船や領空上のミサイル通過など)」
— 伊藤伸@著書「あなたも当たるかもしれない、「くじ引き民主主義」の時代へ~」出版 (@Ito53Shin) October 25, 2017
伊藤さん「今後の注目点は、①経済制裁強化によって北朝鮮は核を放棄するかどうか、②アメリカが北朝鮮を核保有国として認めるか(それによって韓国に対する核シェアリング)の議論が起こると日本では『核持ち込ませず』の変更議論が出てくるかどうか、③アメリカは中東の方に関心があるのではないか」
— 伊藤伸@著書「あなたも当たるかもしれない、「くじ引き民主主義」の時代へ~」出版 (@Ito53Shin) October 25, 2017
伊藤さん「これまでの陸海空の領域だけではなく、そこに宇宙、サイバー、ミサイルなど領域が広くなっている(クロスドメイン)。従来の考え方だけでは対処できなくなっている」
— 伊藤伸@著書「あなたも当たるかもしれない、「くじ引き民主主義」の時代へ~」出版 (@Ito53Shin) October 25, 2017
次に石破さん「国の独立とは何かを学ぶことはない。国民主権は習うが国家主権について習うことがない。国の独立とは国家主権を守ること。自衛権と警察権にも違いがある。警察と自衛という暴力装置を合法的に制御するということをマックス・ウェーバーは言っていた。」
— 伊藤伸@著書「あなたも当たるかもしれない、「くじ引き民主主義」の時代へ~」出版 (@Ito53Shin) October 25, 2017
石破さん「国際連合はUnited Nations。第二次世界大戦で勝った国の集まりであることを忘れてはならない。」
— 伊藤伸@著書「あなたも当たるかもしれない、「くじ引き民主主義」の時代へ~」出版 (@Ito53Shin) October 25, 2017
石破さん「25年前に北朝鮮に行った経験が防衛の仕事をするきっかけになった。北朝鮮で徹底した反日教育を感じた。だから防衛の仕事をすることにした。同盟はともに戦うことはあっても運命は共同にならない」
— 伊藤伸@著書「あなたも当たるかもしれない、「くじ引き民主主義」の時代へ~」出版 (@Ito53Shin) October 25, 2017
石破さん「民主主義国家においては主権者において責任を有しているという一点をもって政治家が文民統制を担っている。政治家たる大臣は当然専門家ではないからこそ現場を知らなければならない。政治が絶対やってはいけないのはオペレーションに口を出すこと。」
— 伊藤伸@著書「あなたも当たるかもしれない、「くじ引き民主主義」の時代へ~」出版 (@Ito53Shin) October 25, 2017
伊藤さん「有事ではない時に自衛隊が何をするか、それは抑止をすること。構えを取っておくことで戦争にならないようにしている。そのことと裏腹なのが仮に何かあっても勝てるという自信を持つこと。そのために日々の演習などによってリアリティを保っている」
— 伊藤伸@著書「あなたも当たるかもしれない、「くじ引き民主主義」の時代へ~」出版 (@Ito53Shin) October 25, 2017
石破さん「私が防衛庁長官時代に『亡国のイージス』という映画があった。庁内では反対論が強かったが原作の本を読めと伝えた。本の帯には『良く見ろ日本人、これが戦争だ』と書かれていた。だから戦争はダメだという結論になっている」
— 伊藤伸@著書「あなたも当たるかもしれない、「くじ引き民主主義」の時代へ~」出版 (@Ito53Shin) October 25, 2017
伊藤さん「アメリカはリアリティを持っている幹部ほど戦争を忌避している」
— 伊藤伸@著書「あなたも当たるかもしれない、「くじ引き民主主義」の時代へ~」出版 (@Ito53Shin) October 25, 2017
質問(大学生)「今は海自と空自の役割が大きいと考える。一方、予算配分は陸自が大きいのではないか。配分を変えるべきではないか?」
伊藤さん「そもそも予算全体がまだ足りない。少ないパイを取り合うことは本質ではない」— 伊藤伸@著書「あなたも当たるかもしれない、「くじ引き民主主義」の時代へ~」出版 (@Ito53Shin) October 25, 2017
石破さん「なんで日本に海兵隊がないか?それはアメリカが守ってくれるから。海兵隊の役割は海外にいる自国民保護と領土防衛。それを他国に委ねていることはおかしい。部分最適の総和は全体最適ではない。だからこそ運用も統合が必要だし予算も統合が必要。」
— 伊藤伸@著書「あなたも当たるかもしれない、「くじ引き民主主義」の時代へ~」出版 (@Ito53Shin) October 25, 2017
加藤「そもそも予算の増やすことが全体最適ではない。それこそがリアリティの欠如ではないか」
— 伊藤伸@著書「あなたも当たるかもしれない、「くじ引き民主主義」の時代へ~」出版 (@Ito53Shin) October 25, 2017
伊藤さん「宇宙・サイバー対策については日本の防衛省・自衛隊は『これから』。サイバーについては内閣サイバーセキュリティセンター(NISC)が早くから調査研究をしているのでそことの連携が必要。ただし、防衛省としてこの分野への投資が必要。」
— 伊藤伸@著書「あなたも当たるかもしれない、「くじ引き民主主義」の時代へ~」出版 (@Ito53Shin) October 25, 2017
伊藤さん「日本では安全保障の観点で保守とリベラルが語られるがこのような国は日本だけ。保守であってもリベラルであっても防衛は必要だと考えているはず。そもそも保守とリベラルの基軸は安全保障ではない」
— 伊藤伸@著書「あなたも当たるかもしれない、「くじ引き民主主義」の時代へ~」出版 (@Ito53Shin) October 25, 2017
石破さん「防衛は好き嫌いで物事を決めてはいけない。中国に対して、感情的に受け付けないからという理由ではねつけることも良くないし、反対に何も考えずに手離しで中国は良いと考えることも間違い。」
— 伊藤伸@著書「あなたも当たるかもしれない、「くじ引き民主主義」の時代へ~」出版 (@Ito53Shin) October 25, 2017
伊藤さん「Jアラートについて。この間は発射後4分でアラートが鳴ったがもっと前から防衛省は着弾点を把握している。十把一絡げのシステムになっているため北海道に飛んでも栃木県などでもアラートが鳴った。あのシステムは変えた方が良い。しかしシステムは消防庁の予算なのでなかなか変わらない。」
— 伊藤伸@著書「あなたも当たるかもしれない、「くじ引き民主主義」の時代へ~」出版 (@Ito53Shin) October 25, 2017
伊藤さん「飛行機は10km上空を飛ぶがミサイルは500km上空を飛んでいるので落ちてくるというイメージは隕石に近い。ミサイルは宇宙空間を飛んでいる。『正しく恐れる』ことが必要。」
— 伊藤伸@著書「あなたも当たるかもしれない、「くじ引き民主主義」の時代へ~」出版 (@Ito53Shin) October 25, 2017