昨日は233回目のJ.I.フォーラム。
テーマは「島のくらしから考える~淡路・奥尻・佐渡の魅力、生かし方~」。75名の方にお集まりいただきました。ありがとうございました。
島のくらしは東京の価値観で考えると不便なことも多いけれど、少し視点を変えると都会よりもくらしやすい、困っていることもあまりないのではないかと感じました。
価値観が多様にあることを子どもたちに伝えることも今後は大切なのではないかと思います。
以下は、ディレクター伊藤の実況ツイートです。
一言一句正確というではありませんし全体を網羅できているわけでありません。雰囲気を感じてください。
233回目の構想日本JIフォーラム開始。「島のくらしから考える~淡路・奥尻・佐渡の魅力、生かし方~
ゲストは新潟県佐渡市の伊藤光副町長、兵庫県淡路市の門康彦市長、北海道奥尻町の田中敦詞副町長、平野秀樹さん(学校法人青森山田学園本部長)、片桐幸雄(構想日本政策アナリスト、島研究家)— 伊藤伸 (@Ito53Shin) 2017年2月23日
まずは平野さん。「20年前の農水省勤務時代から世界の離島を歩き研究をしている。(映像を使いながら説明)アイルランドのアラン諸島。漁師用セーターが有名。80年前から活用し始めた。」 pic.twitter.com/rjjRLP6DdL
— 伊藤伸 (@Ito53Shin) 2017年2月23日
平野「伝統の力があるところは女性の活躍が見られる」
— 伊藤伸 (@Ito53Shin) 2017年2月23日
平野「次に日本の悪石島。日本で最も時間のかかる島ではないか。人口71人。奄美市からヘリで90分。71人の誕生日は住んでいる人、働きに来ている人全員でお祝いをする。鳥居をくぐる時は必ず拝む。縦(祖父母ー両親ー子ども)の教育文化が残っている。ただし別れが早い(15歳くらいで離れる)
— 伊藤伸 (@Ito53Shin) 2017年2月23日
平野氏「人口が少ない地域は原語を必須にしている地域が多い。島の教育的要素は大事。教育・研修としての島の使い方はある。島根県隠岐の島は研修や視察が重要な収入源になっている」
— 伊藤伸 (@Ito53Shin) 2017年2月23日
平野氏「台湾の蘭嶼島。原住民は文字を持たない部族。島の南端に核廃棄物貯蔵庫がある(文字を持たない原住民の間では「悪いくすり」と言われている)。このような国境警備、防衛、原子力施設という活用が見られる」
— 伊藤伸 (@Ito53Shin) 2017年2月23日
平野氏「島への2つの政策がある。一つはコルシカ型(国土連続制)。国境を越えて連続的な振興。もう一つは済州島型(投資移民制)。観光としての島への投資をはかる。」
— 伊藤伸 (@Ito53Shin) 2017年2月23日
次に構想日本スタッフで島研究家の片桐から3島の現地調査報告。「3島の共通点は海水に囲まれている程度では。淡路は明石海峡大橋で神戸と結ばれている。島民の意識がない。佐渡は島ではあるが面積が広い(855㎢)島の意識はあるが離島のイメージはない。奥尻はまさに離島。最も島を感じた。」
— 伊藤伸 (@Ito53Shin) 2017年2月23日
片桐「3島どこでも『いつかきっと帰りたくなるまちづくり』という話を聞いたが帰って来たくなるまちとはどういうものか、誰に帰って来たくなってほしいのかはまだ明確ではない。」
— 伊藤伸 (@Ito53Shin) 2017年2月23日
片桐「一般的に島には何もないと言われるが本当だろうか。ゆったりとした時間の流れ(島時間)があり、食べ物や自然が豊富で、歴史もある。実際に住んでいる人に聞いてみると多くの人が『困っているものはあまりない』と言っていた。」
— 伊藤伸 (@Ito53Shin) 2017年2月23日
片桐「実際に行ってみての島の良さは以下の5つに感じる。①強いコミュニティ、②家の鍵を締めないような安全性、➂島で生活が完結している(外に出なくても生きていける)、④島時間がある、⑤近所に食べ物をあげる文化があるのでお金があまりなくても暮らせる(奥尻には魚屋がない!)」
— 伊藤伸 (@Ito53Shin) 2017年2月23日
片桐「逆に短所として、①人口減が止まらない(特に若い人と、急激な自然減)、②大学などに通いにくい、➂医療・介護施設が少ない、④後継者がいない、⑤働く場所がない(特に若い人)。ただし、くらしている人はそれを許容しているようにも感じる」
— 伊藤伸 (@Ito53Shin) 2017年2月23日
片桐「防災の観点の共通点もある。3島とも消防団の組織率が高い(約3%)。特に奥尻と淡路は大震災を経験している。今後の課題として当時の語り部の育成、記憶が薄れていくことを前提にして若い世代への教育についてが挙げられている」
— 伊藤伸 (@Ito53Shin) 2017年2月23日
片桐「3島の特徴を簡単まとめると、淡路は明石大橋の開通により物理的にも島ではなくなり都市化が進んでいる。奥尻は経済的格差が少ない。お金があまりなくても住める。佐渡市は島が大きいので集落単位で生活に差がある。個性はあるが島の暮らしにあまり困っていないと感じたことが共通手m」
— 伊藤伸 (@Ito53Shin) 2017年2月23日
続いて奥尻町田中副町長「以前奥尻は日本海の宝の島と言われるほど魚が採れた。逆にオホーツクはまだホタテがなかったが今は逆。1993年の震災時に島民は7000人くらいいた。震災復興事業の終了や漁業の衰退により現在は2800人まで減少。そのうち2500人が有権者。子どもが少ない」
— 伊藤伸 (@Ito53Shin) 2017年2月23日
田中副町長「これまでは経済を重視してきた町長が多かったが今は教育を重視。昨年7月から道立の奥尻高校を町立に移管。全国から募集した結果来年度は島外受験生が8人。隔週実施の90分間のオールイングリッシュ授業などカリキュラムの魅力が理由。島内受験生は中学卒業生22名のうち10名。」
— 伊藤伸 (@Ito53Shin) 2017年2月23日
田中副町長「奥尻は130年くらい前に禁酒島にした歴史がある。天気が悪く漁に出られないと朝から酒を飲みすぎるので禁酒にしたという歴史。逆に現在は奥尻の米と水を道内の栗山町の蔵元で醸造し日本酒を作っている」
— 伊藤伸 (@Ito53Shin) 2017年2月23日
続いて佐渡市伊藤副市長。「佐渡は能や歌舞伎が昔から盛んで大きな特徴は舞うのが市民であること。稲作が盛ん。島内の米を一気にではなく段階的に本土に売っている。防災面でも活用しており、島内にある米は8か月間分はある(「流通備蓄」と言われれる)」
— 伊藤伸 (@Ito53Shin) 2017年2月23日
伊藤副町長「島内に出産ができる病院が一つ(農協系)。島が広いので車の移動で1時間半がかかるため課題となっている。ただし、地方の特徴でもあるが元気な高齢者が多い。一番人口の多い時は10数万人。今は半分以下。」
— 伊藤伸 (@Ito53Shin) 2017年2月23日
次に淡路市門市長。「淡路島は3市で構成。島の面積は600㎢(シンガポールと同じくらい)。島全体の人口は14万人。戦争直後は23万人だが江戸時代は7万人だった。どこを基準にして考えるかは行政にいる人間として重要。」 pic.twitter.com/LNp4i38J8R
— 伊藤伸 (@Ito53Shin) 2017年2月23日
門市長「市は物理的には島でなくなり利便性を手に入れたが課題ももらった。船便、船着き場が壊滅。船員の雇用がなくなった。通勤通学にはとても良く使われるが、逆に1年に1度も通らない人もいる。淡路には道の駅が2つ、SAもとても賑やか。つまり、すべてが「明」すべて「暗」というものはない」
— 伊藤伸 (@Ito53Shin) 2017年2月23日
門市長「淡路は昨年、日本遺産に認定された。日本最古の歴史書の古事記にも登場している、遺跡が出土しているなど、点を線や面にしてストーリーを作ることにより認定。認定に当たって最も活躍したのが淡路青年会議所(JC)。行政区は3市だがJCは島で一つ。間をつないでくれた。」
— 伊藤伸 (@Ito53Shin) 2017年2月23日
門市長「医療については奥尻や佐渡とは少し違う。神戸の病院に1時間くらいで行ける。淡路市には30年間、産婦人科がなかったが病院を誘致したことにより子どもが産まれるようになった。その代わり誘致にあたっては土地の無償貸与など犠牲も払っている。これも明と暗。」
— 伊藤伸 (@Ito53Shin) 2017年2月23日
伊藤副町長「調査報告にもあったが島に住む人は困っていないと感じる。県内所得は最も低いが金銭給付を考えなければ豊かな生活ができる。親の世代で考えると子どもには跡を継いでほしいとはあまり考えず大学で島を離れさせる傾向にある」
— 伊藤伸 (@Ito53Shin) 2017年2月23日
加藤「ヨーロッパの小さい町に行くと特に遊ぶ場所があるわけじゃないが若い人たちの多くが『自分の町は世界一だ』と言う。魅力の価値観が違うからではないか。親の世代は島に戻らない方が良いと感じて外に出そうとするが若い世代の価値観がすべてそうではないのでは。価値観の押し付けではないか。」
— 伊藤伸 (@Ito53Shin) 2017年2月23日
門市長「企業誘致をやってきてこれまで18社来てくれた。その一つに教育特区を取って株式会社立のAIE国際高校を誘致した。単位制の高校。自由なスタイルを求める子どもや様々な課題を持つ子どもが来ている。」
— 伊藤伸 (@Ito53Shin) 2017年2月23日
田中副町長「島のくらしの特徴として、日常の生活にはあまりお金がかからないが慶弔費はかかる。かなり多き範囲で払っている。最近亡くなる方が多いのでよりかかるようになる。それだけ地域が濃密とも言える。」
— 伊藤伸 (@Ito53Shin) 2017年2月23日
平野「島民が3000人を割ると飛行機が成り立たなくなる。100人以下の人口になると200万円の所得も難しくなる。その部分を行政が公共事業で生活の糧を作ることが大部分。」
— 伊藤伸 (@Ito53Shin) 2017年2月23日
門市長「島内で他の2市には負けたくない。でも一緒にやれることはやっていく。東京は理論先行で色んなことを教えてくれる。田舎は現場の現場がある。その両面を見ておく必要がある。」
— 伊藤伸 (@Ito53Shin) 2017年2月23日
加藤「今どうしのぐかとこれからどうするかはダブルで考えていなければならない。教育の観点で考えた時に、今を考えると高校の無償化や全生徒のタブレットの貸与が必要ではあるが、何十年後には高等教育を受けなくても幸せなくらしがある、その選択肢があることを頭のどこかに考えておく必要がある」
— 伊藤伸 (@Ito53Shin) 2017年2月23日
伊藤副市長「島の中で完結しているがゆえの課題も感じる。例えば牛乳のプラントは集約化の流れがあり、国の基準に当てはめると佐渡のプラントは合致しなくなる。島は本土に比べて流通コストが掛かることが大きい特徴だからこそ、制度は一律ではなく地域に応じたものになってほしい」
— 伊藤伸 (@Ito53Shin) 2017年2月23日