- 【No.1010】代表コラム(18)「うんざりとモラル」|構想日本 代表 加藤秀樹|
【No.1010】代表コラム(18)「うんざりとモラル」構想日本 代表 加藤秀樹
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構想日本メールマガジン【No.1010】 2021.5.20 発行
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<目次>
【1】新企画:自分ごと化対談 『自分ごと化対談 ツルツル世界とザラザラ世界』
第一弾:JT生命誌研究館名誉館長・中村桂子×構想日本代表・加藤秀樹
【2】 「あなたの“うんざり”が、社会をつくる」
【3】ご紹介
(1) 英国エセックス大学ヒューマンライツセンターフェロー 藤田早苗氏から
入管問題:日本を外から学ぶ学習会「人権保護制度のバロメーター:日本の入管問題」
(2) 自宅で楽しめるオンライン落語!「志ん輔と仲間たち」
【4】巻末寄稿文
代表コラム(18)「うんざりとモラル」
構想日本 代表 加藤秀樹
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【1】新企画:自分ごと化対談 『自分ごと化対談 ツルツル世界とザラザラ世界』
第一弾:JT生命誌研究館名誉館長・中村桂子×構想日本代表・加藤秀樹
コロナ禍で様々な社会問題が顕在化し、行き詰まった日本社会に解決の一石を投じる対談シリーズが始まります。
私たちはどう生きたいのか。私たち人間にとって幸せとは何か。
様々なフィールドで活躍する各界の著名人をゲストに招き「ツルツル世界とザラザラ世界」をキーワードに、現代社会の歪みの根本原因を明らかにし「世界の仕組み」「日本の仕組み」「私たちの生き方」について議論します。
戦後の経済一辺倒の社会と、それ以前の日本が培ってきた持続可能な社会の「間」を結び、みんなが幸せになれる社会を実現する為に必要な事を、みんなで『自分ごと化』して考え、実現するためのヒントを探っていきます。
☆彡『自分ごと化対談 ツルツル世界とザラザラ世界』☆彡
JT生命誌研究館名誉館長・中村桂子×構想日本代表・加藤秀樹
「命」か「経済」か? 『生き物としての人間』の観点から
こちら → https://youtu.be/5cEd33Vbp0I
【概要】
コロナ禍で、現代社会が抱える多くの問題が顕在化するなか「命」か「経済」かという問いがたてられていますが、果たして、この問いかけは本当に正しいのでしょうか。
生命誌研究者 中村桂子氏をお招きし、生物学者として長年にわたり「生きもの」を研究し、ゲノム解析の中で明らかになった地球の生き物やウイルスの歴史をなぞりながら、現在起こっている様々な問題解決への糸口について議論し探っていきます。
・「生き物としての人間」の視点から私たちが直面する問題を整理する
―「Life Sciences」と「生命科学」
・現代社会というシステムの中にいる人間
―「自分が戦っていたのはシステムだった」水俣病からの便り
・人間としてどうするのがいいのかを一度問わないといけない
―便利さと引き換えに人間が空洞化
・生き物の視点でコロナウイルスを考える
―ウイルスの方が先輩
・人間の本当の力「想像力」それはAIにはない
―自然界はわからないものだらけ。
・“人の幸せ”とは
―中村桂子氏が考える“人の幸せ”とは
第二弾は プロ登山家 竹内洋岳氏をお迎えし、お話を伺います。お楽しみに。
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【2】「あなたの“うんざり”が、社会をつくる」
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皆様から、続々と“うんざり”が届いております。ありがとうございます。
やはり生活実感のこもった“うんざり”は、多くの方が共感するものだと感じます。
もやもやとしている今の暮らしにくさや行き詰まり感を「言葉」にすることで見える化し、もやもや克服の糸口が見つかればと思っています。
皆さんと一緒に、考え、行動していきたいと思います。
今週も、頂戴したなかからご紹介し、読者のみなさんと一緒に考える材料にしていきたいと思います。
~あなたの“うんざり”に共感します~
【うんざり壱】
大して勉強も裏取りもせずに書きたい放題書いて、責任取らない新聞、雑誌にうんざり。(匿名希望さん)
<J.I.>
・勉強も裏取りもする時間がないのか?それとも敢えてしていないのか。
【うんざり弐】
どのチャンネルも、ほぼ同じ顔ぶれのお笑い芸人やタレントが出てきて、身内ネタで笑い合ってるバラエティ番組(全然バラエティなし)に“うんざり”。(匿名希望さん)
<J.I.>
・最近、見たいテレビが少ないです。
【うんざり参】
某市役所は、部長級に女性職員がいません。今年度は一つ年下(男性職員)までが部長になっています。人事評価、最高ランクでも、やっと課長になった私です。市民の半分は女性なのにね。「男社会に“うんざり”」。(苺姫さん)
<J.I.>
・まさにガラスの天井ですね。世界経済フォーラムが2021年版の男女平等度ランキングを発表。日本は156か国中120位。
今週の“うんざり”はいかがでしたか?うんうん、とうなずいている方も多いのではないでしょうか。
そこで今週から、皆様からも「共感した“うんざり”に私からひと言」にも、ご参加いただければと思います。
是非こちらからご参加ください → info@kosonippon.org
<参加方法>
1、本メールに「“うんざり”していること」「共感した“うんざり”に私からひと言」を返信する
2、下記のURL先で「“うんざり”していること」を入力・回答する https://forms.gle/PkFNDXgrvgadhnvb6
3、Twitter ハッシュタグ 「#うんざり転じて福となる」でツイートしてください
※皆さんからいただいた“うんざり”やコメントを、メールマガジンや構想日本HP、FB、Twitterなどで加工して公表することがありますのであらかじめご了承ください。
※氏名は任意です。ニックネームでもOKです。
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【3】ご紹介 構想日本が応援している活動に関するお知らせです
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(1)英国エセックス大学ヒューマンライツセンターフェロー 藤田早苗氏から
入管問題:日本を外から学ぶ学習会「人権保護制度のバロメーター:日本の入管問題」
国連人権機関は日本の入管問題に対し、度重なる勧告を日本政府に与えてきました。今年4月には国連の特別報告者※が政府の入管法改定草案に懸念を示す書簡を公開しています。
5月18日、政府は一旦草案を取り下げましたが、次期国会での成立を予定しています。
外国人の人権を守らない国が、女性、生活困窮者、子ども、障害者などの人権を大切にするでしょうか?これはすべての人に関係する問題だといえます。
※国連人権理事会から任命され、政府や組織からは独立した立場で各国を調査・監視し、報告、勧告を行う任務を負っている専門家。
【日時】6月12日(土)日本時間19:00-21:30 / イギリス時間11:00-13:30
【会場】ZOOM開催 *アーカイブ視聴可能(期間限定)
【参加費】400円(※生活保護受給者は無料。別途事務局へ要連絡)
チケット販売終了日時【日本時間6月12日(日)6:00/イギリス時間6月11日(金)22:00】
【講師】児玉 晃一氏(弁護士)
東京弁護士会外国人の権利に関する委員会委員、全国難民弁護団連絡会議世話人などを歴任。「全件収容主義と闘う弁護士の会―ハマースミスの誓い」を設立。
【内容】20年以上日本の入管問題に取り組んでこられた児玉弁護士に、イギリスとの比較のお話も伺います。
~これまでの入管の問題事例~
・今年3月、スリランカ女性が名古屋の外国人収容所で適切な医療処置を受けないまま放置され死亡。
・2019年1月、3年近く収容されていたトルコ出身のクルド人男性が入管職員数名から暴行を受ける。
・長崎県の大村入管に収容されていたナイジェリア人男性が、仮放免を求めてハンガーストライキを続け餓死。
・2007年~2021年に入管施設でおきた死亡事件は17人、そのうち5人が自殺。
【懇親会】講演後、懇親会をオンラインで実施致します。ぜひご参加ください。
【ご注意】※開催2日前でzoomリンクを含めたメールが届かない場合、速やかに運営事務局( sotokaramanabu.uk@gmail.com)までご連絡ください。
・複数枚のチケットをご希望の際は、運営事務局までご連絡ください。
【お問い合わせ】事務局連絡先: sotokaramanabu.uk@gmail.com
学習会FBページ: https://www.facebook.com/japanfromoverseas/
チケットの販売方法など 詳細はこちらから → https://peatix.com/event/1884823?fbclid=IwAR0_zBmwoqVVdx7ytGYFUSgXudCOVu43gcTtxU6GO8kKSxHRjZVVXX8Pj94
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(2)自宅で楽しめるオンライン落語!「志ん輔と仲間たち」
寄席とはひと味違ったオンライン落語会。自宅でくつろぎながらお楽しみいただけます。
古今亭志ん輔師匠の自宅から月に1回、オンラインで落語を配信しています。志ん輔師匠による落語2席のほか、ゲストとのトークあり、パフォーマンスあり、視聴者プレゼントありと盛りだくさん。どなたにでもお楽しみいただけます。ぜひお申込みください!
【開催日時】7月9日(金)19:00~20:00
【特別ゲスト】小林千寿六段(囲碁棋士)
【視聴料】1,500円(税込み)
【締切】7月5日(月)23:59
【お問い合わせ先】「志ん輔と仲間たち」事務局(株式会社毎日企画サービス内) shinsukenakama@mainichi-ks.co.jp
【お申込み・お支払い方法】
詳細はこちらから → https://shinsukenakama.com/
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【4】代表コラム(18)「うんざりとモラル」
構想日本 代表 加藤秀樹
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先月からこのメルマガで「うんざり」企画を始めています。
いま世の中は「うんざり」の洪水といってもいいくらいです。そこで、読者から様々な「うんざり」を伺い、その背後にある問題や解決の糸口を考えようと思うのです。
私も日々「うんざり」に出くわしています。
例えば、どこかの市長がワクチンをさっさと打っていたという報道があります。言い訳会見を聞いていると、どうみてもこれは職権乱用だなあ。はい。ウンザリひとつ。
一方で、ワクチンの接種予約があっても、当日来ない人が必ず出てくる。そうするとワクチンは長時間保存できないから、当日中に使わないと捨てることになる。
そんなもったいないことを避けるために市長や消防職員など、手近なところで打てる人に接種しているケースもある。これも実は職権乱用、インサイダー情報などの問題があったかもしれないけれど、まあ、いいんじゃないかとも思います。
テレビで報道される市民の声も「おかしい」から「いいんじゃないの」まで、まちまちです。
「声」がまちまちなのは、背景にある事情が十分分からないからでもあるのでしょうが、一つには、普段の市長なり、市の職員なりの行いや、それに対する市民の信頼感による差だと思います。普段から、あの市長は「よくやっているな」だと、こういう時にも「いいんじゃないか」となる。
ワクチン接種のように、日々「想定外」のことが起こりうることについて、すべてルールを決めて対応するのは無理でしょう。(その意味で、「混乱」が起こるたびに正義面して「これが問題だ」とコメントしているテレビ報道にも、ウンザリふたつめ)
大事なことは、この例で言えば、市長たちが普段自分をどう律しているか、倫理観、モラルということでしょうか。
そういえば、愛知県知事のリコール問題は、モラルを問うリコールに、モラルのかけらもなかったわけですし、今や忘れ去られようとしている、モリ・カケ問題や河井元法相夫妻の参議院選挙買収事件の問題も政治のトップリーダーのモラルの問題に尽きます。(ウンザリたくさん)
うんざり洪水をつきつめていくと、日本社会のモラルの問題にいきつくのかもしれません。日本はそんなにモラルの低い国ではなかったと思うのですが、いつの間に、なぜこうなったのでしょうか。
毎週いただく様々な「うんざり」を元によく考えてみたいと思います。そして、政治、経済などそれぞれの分野で何がおこってきたかとモラル低下との関係について、読者の皆さんと一緒に考えていきたいと思います。
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*みなさんのご意見をお待ちしています。(800字以内でお願いします) info@kosonippon.org
いただいたご意見はバックナンバーと共に「読者の声」として今後HPに掲載予定です。また、メルマガにて抜粋掲載をさせていただくこともございます。
*不掲載をご希望の場合は必ずその旨を明記してください。氏名、肩書きは、特にご指示がなければそのまま掲載します。
匿名、ハンドルネームをご希望の場合は必ず明記してください。なお、盗作、名誉毀損、人権侵害、差別的な記述などの投稿は禁止いたします。
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(編集後記)
新企画が続々と登場しています。今週お届けするのは「自分ごと化対談」(動画)。
昨年上梓した書籍のタイトルにもある「ツルツル」と「ザラザラ」がキーワード。
実はスタッフの間で「それってツルツルだよね」などと日常会話で流行っています。
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