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タイトル::【No.835】「今こそローカリズム・日本の祭シリーズ 第三十弾 三社祭 」
発行日::2017/11/23
本文:
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  J.I.メールニュース No.835 2017.11.23 勤労感謝の日 発行

  「今こそローカリズム・日本の祭シリーズ 第三十弾 三社祭 」

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【1】<巻頭寄稿文>

   「今こそローカリズム・日本の祭シリーズ 第三十弾 三社祭 」

     至学館大学・伊達コミュニケーション研究所長  石田 芳弘   

【2】<お知らせ>

   (1) 第242回J.I.フォーラム  12月14日(木)

      「 J.I.フォーラム 忘年会 」

   (2) 第三回 北海道 恵庭市住民協議会 12月2日(土)

      市議会の会派が協力して実施

   (3) 住民協議会発祥の町・福岡県大刀洗町

       住民協議会第6弾 テーマは「防災」    
   
   (4) その他の構想日本の活動

【3】<ご紹介>

   (1) 第3回 創作サーカスフェスティバル  本日開催!

   (2) 新年の寿ぐ しめかざり展

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【1】 「今こそローカリズム・日本の祭シリーズ 第三十弾 三社祭 」

     至学館大学・伊達コミュニケーション研究所長  石田 芳弘  

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私は故郷の犬山祭の中に生まれ、育ってきたので、犬山祭の経験を座標軸として全国の祭を観察し、いわば帰納的に日本の祭のベースに流れるものを考える。

犬山祭保存会長になり最初の祭を迎えた時、テキヤの組織と向き合った経験を忘れることはできない。

テキヤとは露店商とも香具師(やし)とも呼ぶが、地元の人ではない商人集団だ。流浪の民を表すフランス語「ノマド」と言ってもいい。当時、私は露天での商売も地元の人にやってもらったほうがいいと考えた。私の提案に対してテキヤ関係者が説明したいとの申し出があり、露店商、いわばテキヤなる存在を知ることになる。

民俗学者厚香苗(あつ かなえ)氏の「テキヤはどこからやってくるのか?露天商いの近現代を辿る」によると、記録も資料も不足し考察の難しい不透明文化であり、7割商人3割ヤクザの世界であるという。

私が訪問したテキヤの親分宅の座敷の正面にはテキヤの職能神、古代中国の伝説上の帝王であり、薬草・楽器・八卦の神様である「神農黄帝」が掲げてあった。多少議論はあるが、祭にテキヤは欠かせないし、子供たちはこの露店の醸し出すむしろエスニックな賑わい空間に引き込まれさえする。

5月15・16・17日に行われる浅草三社祭は、テキヤとか暴力団の関係することで有名な祭である。歴史は古く、推古帝時代の628年、今の隅田川で観音様を漁網にひっかけた漁師、檜前(ひのくまの)浜成・竹成兄弟とそれを祀れと言った土師中知(はじの なかとも)の3人に由来する浅草神社(あさくさじんじゃ)の祭である。仏様である観音様を祀ったわけだからそもそもは浅草寺(せんそうじ)の祭であったし、浅草という所は浅草寺の門前町として歴史的に発展してきたが、明治期の神仏分離で、現在は浅草神社の祭となった。

延べ200万人近くの人が押し寄せ、神輿は100基を繰り出す誠に盛大な祭ではあるが、神輿の担ぎ手は同好会のような部外者が多く、浅草神社氏子の祭というよりは、あちらこちらのヤンキーな祭好きの混成になっているという感を持った。

江戸時代、浅草蔵前は天下の米蔵の集積地で、札差と呼ばれ米を現金化する金融業を職とする富豪が生まれ、芝居小屋、遊郭など歓楽の一大拠点を成し、いわば欲望の坩堝でもあったのだろう。浅草生まれ池波正太郎の「鬼平犯科帳」はこの浅草界隈の江戸を犯罪者世界から描いたもので、よいことをしながら悪いことをする人間の矛盾性を描いて、何となく納得するところがある。

知人紹介の寿司屋に寄った。親父は五月の鯉の吹き流しのごとき江戸っ子の典型で浅草の話になった。暴力団社会では浅草に事務所を持つことがステイタスになり、反面チンピラや暴走族は皆無、その道のプロが警察と水面下で手を握り、最近マスコミをにぎわす理不尽な事件はないという独自の解説があった。    
 
反社会的勢力を肯定するわけでは決してないが、祭の一風景と受け取った。

 三社祭 → http://www.asakusajinja.jp/sanjamatsuri/

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 石田 芳弘(いしだ よしひろ)

 愛知県議会議員、犬山市長、衆議院議員など、地方、中央の政治と行政を経験。特に教育、文化行政に力を入れた。「まちは生涯学習の最良の教室である」というのが持論であり、学校教育も生涯学習の一環であると考え、市民が教師の総合学習や全市博物館構想を推進。また、シンクタンクの研究員として先進国の地方議会を視察、研究。我が国地方議会も議院内閣制を導入すべしという、地方議会改革論議のオピニオンリーダーである。

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【2】(1) 第242回J.I.フォーラム  12月14日(木)

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       「 J.I.フォーラム 忘年会 」
 
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 今年のJ.I.フォーラムのゲストをまじえ、大いに飲み、しゃべり、盛り上がり、来年に向かいたいと思います。

 J.I.フォーラム初の試みです。こぞってご参加ください。

◯日 時: 2017年  12月14日(木) 19:00~21:00(入退場自由)  

◯会 場: レストラン赤坂クーポール 本店 
 
        東京都港区赤坂1-1-14  NOF溜池ビルB1
                  電話 03-3582-4035
 
        (いつもの頤和園に向かって左隣のビルです)

◯主  催 : 構想日本         

◯定  員 : 50名 (立食) 

◯参加費 : 5,000円 (一律)


 ※ご参加ご希望の方は 12月11日(月)12:00まで info@kosonippon.org  にお願いします。

 なお、キャンセルをされる場合は必ず11日(月)12:00までにご連絡ください。
 それ以降のキャンセルは、キャンセル料を頂戴致しますので、ご了承ください。

 HPからのお申し込みはこちら http://www.kosonippon.org/forum/index.php

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    *参加申し込みに関するお問い合せは、
        事務局 堺/稲垣まで。 TEL 03-5275-5607

    *内容に関するお問い合せは、
        伊藤/田中まで。    TEL 03-5275-5607

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(2) 12月2日(土) 第三回 恵庭市住民協議会

市議会の会派が協力して実施します。

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〇恵庭市議会の会派が協力して、「住民協議会」を実施します。
〇無作為に選ばれた15名の市民が「ゴミ」をテーマに議論します。
〇議会がイニシアチブをとり行政が協力します。

★今回の取組みの特徴★

1.市議会議員が選挙人名簿から1000人を無作為抽出して「市民委員」を選ぶ。この手法は全国で2例目。議会と市民との距離を縮め、市民の生の声を聞く上で非常に有効。

2.議論された市民の意見をまとめて、会派が議会での質問や行政への提案などで活用。

3.行政も情報の提供役として積極的に参加。それが、市民のゴミ問題への理解の高まりにつながる。

【開催日時/会場】

  第三回:12月2日(土) 9:30~12:30 / 恵み野会館 2F 集会室1  北海道恵庭市恵み野北2-12-2

  〈第二回の議論の取りまとめを参考にしながら、集約につなげるための議論〉

【参加者】 恵庭市住民協議会委員(恵庭市民15名)
      恵庭市議会議員(6名)
      恵庭市職員
      コーディネーター(構想日本 総括ディレクター 伊藤伸)
      ナビゲーター(議論のリード役)
       【第三回】福嶋浩彦(中央学院大学教授、元消費者庁長官、元我孫子市長)

【テーマ】 ゴミ問題について

【入 場】 無料(どなたでも傍聴できます) ※途中の入退室可、事前申し込み不要                

【主 催】 恵庭市議会会派「市民希望の会」

【共 催】 恵庭市議会会派「民主・春風の会」

【協 賛】 恵庭市議会会派「日本共産党議員団」

【協 力】 構想日本

  お問い合せ:構想日本 伊藤/田中
  TEL:03-5275-5607、email:shiwake@kosonippon.org

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 (3)住民協議会発祥の町・福岡県大刀洗町

    住民協議会第6弾 テーマは「防災」
        
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災害の少ない町と言われていた大刀洗町。しかし今年7月の「九州北部豪雨」により町内も影響を受け、近隣地域(朝倉市)では 甚大な被害があったことで町民の防災意識が高まっています。

避難にあたって行政、住民ともに課題があり、昨年度と同じ『防災』をテーマとして住民協議会を実施します。


★大刀洗町の特徴★

 1.2014年に全国で初めて住民協議会を実施し、今年度が連続6回目の開催。既に全国モデルとして広く知られている。

 2.無作為で選ばれた町民を名実ともに議論の主役にすべく、会議を条例で設置(無作為で選ばれた住民のみによる組織の条例設置は全国でも前例なし)。今年度は500人の町民を無作為に選び、28名が応募(応募率5.6%)。

 3.今回はこれまで以上に行政が抱える課題の解決に重きを置いており、町が作成する「避難所運営マニュアル」に、住民協議会での議論の内容を反映する。


【開催日時】

  第1回:12月 3日(日)9:00 ~ 12:00
        [住民協議会の概要及びテーマに関する説明]

  第2回: 1月13日(土)13:00 ~ 16:00
        [全体での議論、改善提案シートの記入]

  第3回: 2月 3日(土)13:00 ~ 16:00
        [全体での議論、改善提案シートの記入]

  第4回: 2月24日(土)13:00 ~ 16:00
        [報告書の叩き台をもとに議論、意見集約]


【参加者】 大刀洗町住民協議会委員(大刀洗町民約30名)
      大刀洗町職員
      コーディネーター(構想日本 総括ディレクター 伊藤伸)
      ナビゲーター(議論のリード役)

【会 場】 大刀洗町役場 (大刀洗町大字冨多819)
        ※会場についてのお問い合わせは、大刀洗町総務課総務係まで(0942-77-0171)

【入 場】 無料(どなたでも傍聴できます) ※事前申し込み不要  

【主 催】 大刀洗町

【協 力】 構想日本


お問い合せ:構想日本 伊藤/永由
TEL:03-5275-5607、email : shiwake@kosonippon.org





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 (4) その他の構想日本の活動

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2017年10月~隔週月曜日 京都大学経済学研究科・経済学部 特殊講義「公共経営論2」(代表 加藤秀樹)

      公共政策の各論を毎回ゲストの講義で進めます。次回は、岸田文雄氏(衆議院議員、自民党政調会長)、高野誠鮮氏(僧侶、総務省地域力創造アドバイザー、元石川県羽咋市職員)。

      これまでのゲストは、森田稔氏(財務省大臣官房 経済財政政策調整官)、山折哲雄氏(国際日本文化研究センター名誉教授)、松井孝典氏(千葉工業大学惑星探査研究センター所長)、池端美和氏(発行土地建物株式会社 代表取締役)、玄秀盛氏(公益社団法人日本駆け込み寺 代表理事)、中曽宏氏(日本銀行 副総裁)、荻野徹氏(原子力規制委員会次長)。


2017年9月~毎週木曜日  法政大学「NPO論 II」(総括ディレクター 伊藤伸)


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【3】<ご紹介>

   構想日本が注目している活動をご紹介いたします。

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 (1) 第3回 創作サーカスフェスティバル   in香川

   SETO LA PISTE「マレビト、来たる。」

  実りの秋、四国村に創作サーカスがやってくる!!
  今年のSETOラ・ピストは瀬戸内サーカスファクトリーと四国村が共催で、当日は四国村全体が舞台に!エアリアルから伝統芸能まで一日中、多彩なパフォーマンスが随所で繰り広げられます。


 ◇日 時  11月23日(木・祝)  11:00~16:30 本日開催です! 
   
 ◇場 所  四国民家博物館「四国村」(香川県高松市屋島中町91)
       ◎雨天決行(荒天時のみ中止)
 ◇入場料 大人:2,500円 ※四国村入村料 1,000円を含む
      高校生以下は入村料のみ:高校生600円、小中生400円を入村の際お支払いください(未就学児 無料)


  朝日新聞 11月21日朝刊 2面「ひと」に 田中未知子さんのインタビューが載っています。

       http://www.asahi.com/articles/DA3S13237492.html

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 (2) 新年の寿ぐ しめかざり展 

 一年の平安を願って作られたしめかざり。
『また今年も良い年になりますように』と願いを込める。

作り手の想い、かざる人の想い、しめかざりの数だけ様々な人の想いがあります。良い一年を迎えるために、しめかざりに願いを込めてきた日本人。その風景とともに、祈る行為を忘れてはいけないことを、しめかざりは伝えてくれます。

グラフィックデザイナーの森須磨子さんが全国から集めた『しめかざり』を展示。

 ◇日 時  11月23日(木)~12月5日(火)
   
 ◇場 所  かまわぬ浅草店 2F “piece” 台東区浅草1-29-6  営業時間10:30~19:00

  http://www.kamawanu.co.jp/information/page_1328.html

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