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【自治体決算カードの見方】その4:公債費負担比率、公債費比率

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公債費負担比率と公債比率は、いずれも、借金等の返済に税金などの一般財源がどの程度使われてしまっているかを見るための指標で、この水準が高いと、住民税等の一般財源の使途が硬直的になっているといえ、他の施策に振り向ける財源が窮屈になっていることを示します。

公債費負担比率は、地方債の元利償還金等の「公債費」に充当された一般財源が、一般財源総額に対してどの程度の割合になっているかを示す指標で、一般的に15%を超えると「警戒ライン」、20%を超えると「危険ライン」といわれています。

また、公債費比率は、公債費に充てられる一般財源額の標準財政規模に占める割合で示され、10%を超えないことが好ましいとされています。

このほか、公債費関係の指標には、起債制限比率、実質公債費比率があります。この2つの指標は地方債の発行を管理する指標として使われています。

起債制限比率は、地方債の許可制限に関係するもので、15%~20%未満の団体は「要注意団体」、20%~30%未満の団体は「一般単独事業・厚生福祉施設整備事業の制限」、30%以上の団体は「一般事業債の制限」が適用されます。

この起債制限比率の算定数値に、公営企業や特別会計の公債費への繰出金、PFIや一部事務組合公債費の負担金、物品購入など公債費に準じる債務負担行為額を算入したものが「実質公債費率」で、18%以上の団体は「地方債の発行に国の許可が必要」、25%以上の団体は「一般事業等の起債が制限」されることになっています。

地方債は、本来、公共施設の整備など長期的に使用する財産を取得する際に、その負担を現在の住民だけでなく、将来の住民にも世代間の負担の公平性の観点から発行することが認められている制度ですが、一度に多くの地方債を発行して公共施設等を整備すると、将来の財政運営に支障をきたしますので、様々な指標を活用して財政の健全度をチェックしようとするものです。

各指標は単年度のみの数値となっていますが、10年程度先の各種指標を推計し、各年度の地方債の発行限度額を把握し、その内数での財政運営を心がけることで将来の住民に負の財産を継承しないことにつながります。